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あっけなく

 後日、驚く事が起きた。

 反乱者達が降伏を申し出て来たのだ。

 焼き討ちにより拠点の防御力が低下し、有力なゲイルが消えた。

 これにより、士気が一気に落ちたのだろう。

 降伏の使者としてフレドが来たのだ。

 反乱が起きてから初めて顔を合わすことになった。

 

「兄上、この度は……。」

「御託は良い。それよりも聞きたい事がある。」

 

 久々に会ったフレドの様子は少し大人びていた。

 ゴブリンの成長は早いというし、そんなものなのだろう。

 前々から反乱の予兆はあった。

 ぱっと見で強そうなのは明らかにフレドだし、ゴブリンの文化にある、一族の長は力強い者という文化のお陰でフレドを指示する声も多かった。

 そして、今回の女神軍との戦闘だ。

 それが、不穏分子の決起に繋がった。

 

「お前は自らの意思で反乱を起こしたのか?」

「そ、それは……。」

 

 フレドは俺から目を逸らす。

 それが答えだ。

 

「成る程、分かった。」

「ま、待って下さい!」

「待たん。どんな理由にせよ俺に弓を向けた者の末路がどうなるのかわからせてやる必要がある。今回もゲイルを生かしておいたお陰でこうなったのだからな。」

 

 すると暫くの間、間を置くとフレドは覚悟を決めた目をし、ナイフを取り出した。

 そのままこちらへ走り出してくる。

 俺はあえて武器を取りあげなかったのだ。

 そして俺とフレドの間に突如として火の壁が現れる。

 

「なっ!?」

「フレド、力だけが全てじゃないんだよ。」


 俺だって力をつけようと訓練はした。

 が、体質なのか全然筋肉がつかず、背も伸びない。

 そこで俺は魔法に詳しいガザードから魔法について学んだ。

 最早俺は火球しか使えない訳じゃあない。

 

「もがっ!」

 

 突如としてフレドの頭を水球が覆う。

 フレドは息が出来ずに悶えている。

 が、水球はフレドの顔を離れることは無い。

 すると、フレドは目の前の火の壁に水で覆われた頭を突っ込んだ。

 

「……やるな。」

 

 水球は蒸発し、火の壁も消えた。

 俺も流石に魔法の同時使用は慣れない所もあり、火の壁も水をかけられたくらいじゃ消えるものでは無いはずだが、訓練が足りないようだ。

 水球もそう簡単に消えるものでは無いはずなのだが。

 

「だが、残念だったな。」

「かかれ!」

 

 側に控えていたグレグが指示を出す。

 その指示に従い、護衛が姿を表しフレドを囲む。

 全員、グレグが選び抜いた精鋭、俺の近衛衆だ。

 フレドは即座に取り押さえられる。

 

「くそっ!一思いに殺せ!」

「……。」

 

 あの可愛かった弟はどこへ消えたのか。

 環境がそうさせたのか。

 俺は弟と二人で魔国を再興し、全てが終われば弟に魔王を任せて俺は本来の生活に戻るつもりだったのに。

 本当に残念だ。

 

「お前はまだ殺さない。お前のやったことを後悔させて、最悪の死に方をさせてやる。俺に逆らったらこうなると教えこんでやるんだ。その手伝いをさせてやる。」

「……外道が。」

 

 外道か。

 それも良い。

 俺はそもそも人間だ。

 魔物相手に正々堂々とやるつもりは無い。

 俺は早くセラ達に会いたいんだ。

 邪魔するやつは容赦しない。

 徹底的にやってやるのみだ。

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