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決起のために

 あれから数日がたった。

 母上の遺体は腐らないように王国に伝わる永久凍土がある山へと保管した。

 女神が言うには遺体はなくても遺品や、遺体の一部があれば大丈夫とのことだったが念の為である。

 念の為、母上の遺体を守る役目の墓守も数名もつけておいた。

 俺達は帝国が追っ手を差し向けていると知り、帝国は俺達が王国方面に逃げると予測するだろうと予測して、あえて南の帝国方面へと向かっていた。

 目的はアナテル国へ向かうこと。

 そして、あわよくば道中で帝国の宝物庫へと侵入し、人を蘇らせることのできる神具、神樹の雫と呼ばれる物を入手することである。

 因みにだが神具とは神がもたらした聖なる道具らしくそれを真似ようと作られたのが魔道具らしい。

 そして俺達が帝国の国境へと至る頃、驚きの報告が入った。


「王国が!?」

「はい。数日前に帝国軍が大軍で王国領内に侵攻。主力を国内の反乱の鎮圧に向けていたことから兵力で不利になり、国王自ら陣頭に立ち指揮を執るも、お討ち死になされたとのことです。」


 セインからの報告を聞き、さすがの俺も驚く。

 国内の鎮圧とは恐らく俺達の城を襲ったときのことだろう。

 通りで追撃の手が無いわけだ。


「それで、その後は?」

「王国の盾と称される若の叔父君アラン様が敗残兵をまとめ、守るのに不利な王城を捨て、防衛に特化した自らの領地に立て込もっているとのことです。」


 立地的に王城は戦には向いていない。

 山岳地帯にある叔父上の城の方がまだ戦える。

 叔父上ならばしばらくは持ちこたえてくれるだろう。

 あの人は王国最強といっても過言ではない。


「それともうひとつ。南方のアナテル国に対しても侵攻を開始、こちらはアナテル国が初戦を制したようです。」


 アナテル国は海洋国家であり、海軍は最強とも言われている。

 海戦では帝国に勝ち目は無いだろう。

 しかし、アナテルへの渡航は少し難しくなったかも知れなくなってきたな。


「アルフレッド様、これからどうなさいますか?」

「取り敢えずこのまま予定通りに帝国の宝物庫へと向かおう。そのときにはまた、情勢も変わってきてるだろうしな。」


 セラならば仇討ちとして手薄になってる帝都を俺達だけで攻略しようとか言い出しそうで心配していたが、杞憂だったようだ。


「出来れば手薄になってるうちに帝都を攻めて皇帝の首をとりたかったのですが……。」


 前言撤回。

 母上の事となると少し暴走気味になるらしい。


「いや、それは危険すぎる。」


 だが、気になることがある。


「……しかしタイミングが良すぎるな。」

「と、申しますと?」


 つまり俺達が謀反の疑いをかけられ王国の主力がこちらに向いている隙に攻めてきた。

 あまりにも出来すぎている。

 この張り巡らされた策謀には何か既視感がある。

 しかし……。

 何か嫌な予感がしてきてしまう。

 と言うことをかいつまんで説明した。


「なるほど、確かに私も同じように私も思っていました。若に策を持ちかけられる前から感じていました。今回の一連の一件、何者かが糸を引いていることは確かでしょうね。」

「しかし、一体何者が?」


 セインも感じていたようだ。

 というかセインは恐らく誰かは気付いているのだろう。

 セラもなんとなく気づいていたようであった。


「ま、取り敢えず宝物庫を目指すとするか。そのあとのことはそれからだ。」

「そうですね。フレン様の為にも頑張りましょう。」

「どこまでもお供致します。若。」


 このときは誰も予想だにしなかった。

 この後起こるまさかの出来事を。

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