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戦後

 戦闘が終了し、俺達は当初の目的であったリザードマンの救助のため、ドワーフの協力のもとダムを破壊した。

 これによりリザードマンにはこれまで通りの日常が帰ってきた。

 更に協力してくれたドワーフやゴブリンと正式に友好関係を結ぶ事となった。

 だが、問題が無いわけではなかった。

 取り逃がした女神軍の残党は捜索中だし、クルシェ達冒険者は数が少なかった事も影響してか、今後の活動に影響が出る恐れがあるとのことだった。

 そして極めつけには俺の村だ。

 諜報隊の報告によると村の門は固く閉ざされており徹底して籠城する構えのようだ。

 だが、今回俺についてきたゴブリンだけで攻め落とせる拠点ではない。

 負傷した者も少なくは無いし、何より村の防衛は最優先で勧めていた事だ。

 それこそ付け入る隙のないほどに。

 だからもう一度兵を借りなければならないのだが……。

 

「では、私達冒険者は一旦離脱します。」

「え。」 

 

 そこで会議中のリザードマンの集落で一番臨んでいない言葉が帰ってきた。

 その場を立ち去ろうとするクルシェの足にしがみつき、出ていかないように引き止める。


「待ってくれ!今出ていかれたら困る!」


 リザードマンもドワーフもゴブリンも先の戦闘で被害は甚大だ。

 この状況で出ていかれたら終わる。

 クルシェは俺を抱き上げる。

 

「安心して下さい。強力な助っ人を呼びに行くだけです。一時敵にここを離れることにはなりますが、それは私だけです。報告もありますし少し距離があるので時間はかかりますが、数日で帰って来ます。」

「そ、そうか。」

 

 クルシェは俺をおろし、そのまま部屋を出ていった。

 戦力が増えるのならばありがたいが、一時的にとはいえ、クルシェに抜けられるのは痛いな。

 まあ、それまでの防衛等ならば現在の兵力でも可能だし、大丈夫だろう。

 だが、女神軍は初の敗戦を味わったわけだし、あまりのんびりしていられない。

 いつ報復が来てもおかしくは無い。

 まずはクルシェが来るまでに軍備を再編し、俺達の村の情報を集め。村の奪還のための準備を整えなくては。

 

「所でドウラ、親父さんはどうしたんだ?」

「それが、あの戦闘が終わってからというもの姿が見えず、捜索は続けているのですが……。」

 

 成る程、それは心配だな。

 

「分かった。そちらの捜索にも部隊を回すとしよう。」

「ありがとうございます。」

「ガザード、そちらはどうだ?各地のドワーフは集結しつつあるのか?」


 ガザードは女神から独立したと各地に報せをだし、散り散りになっている同胞たちに集まるように声をかけたという。


「……それが、なかなか集まりが悪く、女神が妨害しているのでしょう。ですが、少しづつ集まる数も増えてきていますので心配はありません。」

「そうか、まあ気長に待とう。」 

  

 ということは今後の主力はドワーフに頼る事になりそうだな。

 だが負担をかけすぎるわけには行かない。

 こちらもどこか新しい魔物を見方に引き入れなくては。

 まだ魔王を名乗ってから実績が浅い。

 女神軍を撃破して日も浅いので、名が知れ渡るのは更に後だろう。

 まあ、そこは気長に待つしか無いか。

 それよりも今は俺の村を取り戻すことが先決だろう。

 あそこは地形的にも防衛に優れている。

 今後、女神軍と本気でやらうなら必ず必要となる地だ。

 それに、弟がどうなったのかも気になる。

 果たして弟が主導して反乱を起こしたのか、ゲイルがそそのかして反乱を起こしたのか、はたまた捕らえられているのか。

 情報が少なすぎる。

 今はクルシェが戻るまでの間、出来る限りのことをしよう。

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