処分
結果を言うと、追撃は失敗した。
全く成果を上げられなかった訳では無いが、それ以上の問題が発生したのだ。
「この馬鹿息子が!」
グレグが手足を縛られているグレグの息子を思い切り殴る。
そして縛られているグレグの息子の隣には副長も手足を縛られていた。
他にも数名、同じような状態の者がいた。
聞くところによるとグレグの息子と副長が謀反を企てたらしい。
グレグの息子と副長にはそれぞれ部隊を任せていたが、反乱を企てていると気付いた部隊員が独自の判断で拘束、副長も同じく捕らえられたらしい。
抵抗はされたらしいが、グレグの反乱に加担した者は少なかったようで、簡単に取り押さえられたらしい。
元からグレグの息子に肩入れする者は少なかったので、グレグを殺し、村長の座を奪おうと副長と計画していたらしい。
というか、二人を捕らえた者には褒美をやらなければな。
思えば部隊の編成は副長に任せていたし、その時から既に嵌められていたということか。
情報を他の村に流し、連携させていた。
裏にいた人物がこんなにも近くにいたとは。
してやられたな。
俺がいなければ全滅していただろう。
「申し訳ありません。陛下。この責任は我が命を持って……。」
「馬鹿か。お前が死んだら誰がここを纏めるんだ。」
何故グレグが責任を取らなければならないのか。
まぁ、もうやることは決めている。
「二人共、何か弁明は?」
二人は無言を貫く。
まぁ何を言おうとも結果は決まっていたが。
「そうか。ならば処分を言い渡す。この度の反乱に参加した者はグレグの息子を除き、死罪とする。」
「へ、陛下!?」
俺の決断にグレグは驚きを隠せなかった。
「な、何故息子だけ……。」
「お前の息子はまだ若い。聞けば今回の反乱、詳細な計画はお前の息子が計画したそうじゃないか。まだまだ成長の見込みがある。が、罪の重さを自覚してもらわなければな。」
俺は剣を取り、迷いなく副長の心臓を刺した。
副長は音もなく死んだ。
そして、そのまま捕らえられている他の者も次々と殺していく。
が、グレグの息子は傷一つつけない。
「ま、待て!俺も殺せ!」
「いいや、お前にはこれからも仕えてもらう。貴様の軽率な行いが忠実な部下と優秀な人材を殺したんだと自覚して生きて行け。」
俺はグレグの息子の拘束を解いた。
そのまま、俺はその場を後にした。
「陛下!」
すると、外に出てからグレグに呼び止められた。
「ありがとうございます。息子の命を、助けて頂いて。」
「あぁ。これからも期待させてもらうからな。」
にしても、今回はよく勝てたな。
魔法を使おうかどうか迷ったが、使わなくても勝てなければ今後の戦は厳しいものとなっていくだろう。
内部に潜む不穏分子も排除出来た事だし、次はどうしようか。
更に大々的に戦を仕掛けてみるのも面白いかもな。
その時はグレグの息子を最前線に立たせてやるか。
本人がどうするかは知らないが、裏切るなら裏切るで、やりようはある。
楽しませてもらおうか。
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