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七十四話 竜での戦いには慣れていないようです

『どーします?あんな事言ってますけど信用して大丈夫ですかね?』

『嘘は言っていない様です』

『まぁ、怪しい事に変わりわねぇよ』


ですよねー知ってました。

何よりも俺が疑ってんだもん、嘘じゃなくてもなぁー怪しいよなー


「な、なによ。治してあげるんだからそんな目で見ないでよ」


えー、そんなに表情に出てたか?

まぁ、治してもらえるんならそれでいいや。

魔王達とルミリア達にさえばれなければ騒動にはならないだろうし。


『やってしまいましたね』

『あぁ、やっちまったな』

『ん?何をそんなに……あ!フラグ!』


てかなんで二人ともフラグとか知ってんだよ、そっちの方が気になるわ。

しかもしれっと心よんでんじゃねぇよ。


「セラフィー!どこー!」

「レティスがいけないのじゃ!無理やり食べさせたから怒ってるに違いないのじゃ!」

「ごめんなさい」

「どこまでいったっすかね?セラフィムはそんなので怒るような人じゃないっすけどね」


魔法で聴覚を最大限に広げ辺りの音を拾っていると、案の定ルミリア達の声が聞こえた。

感覚でなんとなくだけど、ここから500メートルくらいか?

近い、近すぎる。何?センサーでもついてんの?


『運命で結ばれているんじゃないですか?』

『運命……ぶはっ!笑っちまうじゃねぇか』

『笑うなよ、割とマジで焦ってんだから』


バレたら……絶対攻撃受けるよな、総攻撃受けそうだな。

早く治してもらわなければ。


「おいリリィ!何してる!」


突然、男が叫びながら走ってきた。

誰だこいつ、見たことないな。

この女の子の仲間かな?名前知ってるみたいだし。


「えぇとドラゴンさんを治そうと思って」

「あぁ?ドラゴンだぁ?そんなもんほっといていくぞ!魔王達が近くまで来てる!バレたら賢者様に殺されるぞ!」

「で、でも」


ん?賢者って言ったか?言ったよな?敵だね完璧に敵だよね。偵察兵的な何からしいな。

どうしようか……このリリィって子には治して欲しいからな。


「でもじゃねぇ!いくぞ!」

「痛い!やめて!自分で歩けるから!」


男はリリィの髪を片手で持ち上げ引っ張る。

リリィは痛そうに髪を抑えている。

あ?やっとくか?その子には治してもらわなければならないからな。


『あの子に治してもらわなければ一生ドラゴンかもしれませんね……ふふっ』

『一生ドラゴンか……ぶはっ!そりゃつれぇ』

『いや笑ってる場合じゃないだろ』


とりあえず引きとめるか。


「竜ごときが俺様にたてつくのか?いいだろう捻り潰してやる」

「まって!戦っちゃダメ!」

「お前はすっこんでろ!」


男の服を掴み止めようとしていたがお腹を蹴られてしまい転がりながら苦しそうにしていた。

何?こいつ何様なの?俺様ですかそうですか。

そもそもたてついてないんだけどね。


「ここで暴れると面倒だな……転移魔法陣展開!」


突然、俺を含めた3人の下に巨大な魔法陣が現れる。


次の瞬間、俺は見知らぬ土地に転移していた。


▼▼


「ここなら思う存分やれるぜ!」


うわぁお、あんな大きな範囲転移出来るのか普通に凄くない?性格さえよければ言うことないんだろうけどなー


『で?やるのか?お前さん』

『やるしかないだろ、ここまできたら』

『どうしてこんなにも戦いに巻き込まれるんでしょうね?』


それは俺が聞きたいから。

まぁ今は戦いに集中集中、意外と強そうだからな。

気をつけないと。

とりあえず威嚇の意味で叫んどくか。


「グバァァァァ!」

「あぶねっ!」


叫ぶと同時に俺の口から真っ黒な炎が飛び出す。

男の方に勢いよく向かって行ったがギリギリかわされてしまった。

……今の何⁉︎しかもどこ行きやがったあいつ!


「おらっ!」


どうやら俺の腹部に蹴りを入れたらしく腹部を激痛が襲い少しばかり吹っ飛ばされてしまった。

やばいな、竜の身体とか慣れてないから戦い方が分からない、この状態じゃ魔法も使えないみたいだし。


『邪神竜の特性により魔法が使えなくなっています。ちなみに消す事が出来ますが私が消しましょうか?』

『おぉ、頼んだ』

『おいおい、あんな奴にボコボコにされてんじゃねぇかよ……ぶっはは」


この際相棒は無視だ無視、笑う事しか頭に無いわ。

魔法さえ使えればなんとかなるだろ、よし上級で小手調だ!

段々と口の中が熱くなってくる、おぉ!来た来た!いくぜ!


「グバァァァァ!」

「また同じ攻撃かよっ!」


雷属性の魔法を唱えたつもりだったが、口から放たれたのは真っ黒な炎だった。

ショックで呆然としてたら顔面にパンチくらった……頭割れるかと思ったし。


『魔法使えねぇじゃねぇか!』

『だって邪神竜ですもの』

『邪神竜だもんな』


なぜ⁉︎納得してるんだよ!

……詰んだんじゃ無いかなコレ、確実にスピード負けてるし魔法使えないし唯一の救いは相手が魔法を使ってこな……あれ?


「おっ、魔法使えんじゃん!とっとと終わりにすっか」


男の右手が絶魔法程の魔力が詰め込まれた謎の光を握っていた。


『やばいから!ラプラスさん早く魔法使えなくして!』

『あれは痛そうだな!ぶっはは!』

『えぇと……1度消したので2度と付けられません』


えっ?ラプラスさん今なんて?

リピートアフターミー?

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