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七十三話 女の子は邪神竜(セラフィム)が気になる様です

「グバァ……(どうしよう)」


なんとなく嫌な予感がしてたんだけど、まさかドラゴンになるなんて思ってもいなかったな。


『やばいんだけど……』

『どういたしましょう』

『がはは!まさか先祖返りとはな!』

『え?』


おいおいなんで、相棒まで念話に入れてんの?おかしいでしょ?

いやいやそんなことよりも、ドラゴンになっちゃったんだよ。


『どうすれば戻れるか分かる?』

『分かりかねます』

『……相棒は?』

『んー、突発的な物だから時間経過で戻るんじゃねぇか?』

『……時間か』


時間経過か、確かにこんなお手上げ状態ならな。

他に何か方法は……まぁ、それが分からないんだけどさ。


『はぁー、とりあえず誰にも見つからないように隠れとくか……』

『懸命な判断だと思われます』

『だな』


ほんじゃまぁ、移動しますか。

幸い森の中だから身をかがめればなんとかなるだろ。

ゆっくり移動だ、ゆっくり。


『相棒はなんとなくわかるけどさ、声の主さんはなんで俺の中にいるの?』

『さぁ、気づいたときにはあなたの中にいました、それと私のことはラプラスとお呼びください』

『へぇ、ラプラスねぇ……仲間が増えて良かったじゃねぇか』


ラプラス……かっこいいなぁおい!むっちゃかっこいいじゃん。

いいなぁ……そういえば相棒は?


『ちなみに相棒は?』

『おいらは名前なんてないぞ?』

『へぇー』


まぁいいけどね、おっ!あそこの山なんていいんじゃないかな?凄く隠れやすそうだ。

今思い出したけど……レティスには後でお仕置きしないとな。


▼▼


『ふぅ、ついた』

『ここで待つのが最適と思われます』

『おいらもそう思う』


いやぁ、びっくりだね。

まさかドラゴンになるとは思わなかったわ。

先祖返りか……俺が竜人族だからドラゴンになって……まてよ?俺たちの先祖って邪神龍なの?


『あー、暇だな』

『暇ですね』

『暇だな』


暇だな……ドラゴンになったせいでパーティには戻れないし。

相棒とラプラスは役に立たないし。


『そこらへんの山でも焼いてみたらどうだ?』

『何物騒なこといってんだよ、却下だ却下』

『何事もなければ良いのですが』


あっ、飛んでみたいな。

魔法使えばいくらでも飛べるけど翼つかって飛んでみたいな。


『ねぇちょっ……』

『ダメです!』

『まだ何も言ってな』

『飛んじゃダメです!』


なんで心読んでんだよ、怖いんだけど。


「キャァァァァァ‼︎」


何何何⁉︎叫び声が聞こえたような。

とりあえず行ってみるか!



声の方へ急いで駆けつける。

するとそこには、金髪で髪をツインテールに結んでいて騎士のような格好をした女の子が数匹の魔物に襲われていた。

助けるか……


俺は右の手の爪で勢いよく魔物を切り裂いた。

一匹は仕留めた、あと二匹……あり?


俺の爪が通った所が黒く染まり魔物に向けてすごいスピードで発射された。

当然避けることもできず魔物達は三枚おろしみたいになった。

シャド○クローか‼︎


「邪、邪神龍……ゴクリ」

「グバァァ(大丈夫?)」

「キャァァァァァ‼︎」


え、助けたよね?やっぱりドラゴン来たらビビるよな。

あんまり刺激すると怖いから帰ろ。


『おうおう、相棒はお人好しだな』

『良い事とは思いますがちゃんと考えて行動してください』

『……はいよ』


あの子なんでこんな所に一人でいたんだろ。

剣らしき物は持ってたけど……旅の人?


「待って!」


女の子は俺の目の前で止まり、両手を大きく広げとうせんぼをしていた。

なになに?どったの?わざわざ引き止めに来てどーったの?


「あなた私の言葉わかるでしょ!」


え、なんか嫌な予感がするんだけど。

ここは答えず無言でやり過ごして人の姿に戻るまで待つ方がいいよな。

どうおもうよ二人とも。


『関わらない方が良いと思われます』

『邪神竜に話しかけるとかありえないな』


よし、ここは無視していこう。

人を殺す事に躊躇いなんかないけどこの子何もやってないからな。

罪のある奴だけ殺すのが俺のモットー。


「待ってよ!」


そんなこんなでさっきの場所まで戻って寝転がっていると……


「やっと見つけた!探したんだから!」


だから何故探す。ほっといてはやく山から出るのが先決なんじゃないか?

とりあえず関わらない様に気をつけて。


「あなたを元の姿に戻してあげるって言ってるんじゃない!」

「グバァァァァァ!(聞いてないんですけどぉぉぉ!)」

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