表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/82

六十七話 レティスが部屋にやってきたそうです

「気持ちよかったね!セラフィ!」

「気に入って貰えた様でよかった」

「セラフィが考えたんでしょ?すごいねセラフィ!」

「少し照れるな」


温泉を堪能した俺たちは魔王城に戻り、各自の部屋でくつろいでいた。

ちなみに、俺とルミリア、アンネロッタとアイリス、ファミスタとルシウス、サナファルとユスティシー、クラークとレティスといった部屋割りになっている。

ルシウス大丈夫かな……


「セラフィが言ってた通り、魔界のご飯は凄くおいしいね!」

「だろ?なんでこんなに魔界のご飯がおいしいのか不思議だよ」

「うん!おいしすぎていっぱい食べちゃった!」

「俺は吐く寸前まで食べさせられたけどね」


レティスのあの小さな体になぜあんなにも飯が入るのだろうか不思議でたまらないのだ。

成長期という奴なのか……もしそうだとしたら成長期って怖いな、食費とかそういった面で……


「コンコン」

「はーい、今開けまーす!」


誰だろ……みんなは自分の部屋に戻ったはずだけど…


「スリスリ補給にきた」


ルミリアが扉を開けると片手にこんがり肉を持ったレティスが立っていた。

まだ食うのかよ……


▼▼


「スリスリ気持ちい……」

「レティスちゃんはそんなにスリスリするのが好きなの?」

「主にセラフィムがやっている事に意味がある」

「主に俺かよ……前々から思ってたんだけどさ、俺ってレティスに好かれる様な事したっけ?」

「私との勝負に勝ったから、本来魔王は自分より強い者にしか惹かれない」

「意外とめんどくさいんだな、魔王って」

「案外そうでもない、私は今こうしてセラフィムにスリスリさせてもらって大満足」


なるほど、魔王ともなると強者しか認めないのか?よくわからんがレティスは俺の事を気に入ってくれているらしい。


「そうだレティス、自分の部屋に戻らなくていいのか?クラークが心配してるんじゃないのか?」

「だいじょーぶ、引き止められそうになったからてきとーにボコボコにして吊るしたから」

「oh……」


クラークも一応魔王だよ?なに簡単にやられちゃってんの?

クラークの事だし今頃「レティスに殴られたぁ、えへへ」とか喜んでそうだな。


「じゃあレティスはこっちの部屋で寝るのか?」

「そーするー」

「いや、冗談のつもりだったんだけど……ここにはルミリアもいる訳で……」

「私は全然大丈夫だよ?」

「ルミリアがそう言うならいいよ」


意外にも乗り気なのねルミリアさん。


「ふふ、これで私の野望がついに……」

「「野望?」」

「スリスリしながら眠る事」

「おぉ、それは良かったな」

「野望なんて言うからビックリしちゃった」

「早速スリスリ再開する」


レティスは俺の太ももにうつ伏せた状態になり、頭をスリスリと擦り付けてくる。

なんというか頭を撫でたくなる様な愛玩動物的な可愛さがあった。


「今日は疲れたからそろそろ寝ようかな」

「そうだね、レティスちゃんを見てたら私も眠くなってきちゃった」

「じゃあ三人一緒にねるのがいい」

「「え?」」

「私はセラフィムとスリスリしながら寝たい、ルミちゃんはセラフィムの事が大好きで

セラフィムは二人の美少女と一緒に寝られるからみんな幸せ」


確かに素晴らしい提案だがルミリアが……


「そうだね!」


よし!そうと決まれば一緒に寝よう!そうしよう!


「セラフィムは?」

「セラフィは?」

「もちろんオーケーだ!」


その後、一つのベッドにはどうしても入りきらなかった為、二つのベッドをくっつけて

三人一緒に仲良く眠りについた。


▼▼


「おーい、起きるのじゃー。あれ、鍵が空いておるのじゃ。失礼するのじゃー……ああ⁉︎

なんで三人一緒に寝ておるのじゃ!それよりも起きるのじゃ!朝ご飯なのじゃ!」

「「「うーん……あと5分」」」

「ダメなのじゃ!」


朝からユスの騒がしい声が聞こえてくる。

朝から元気だな……今度、どうやったら朝に強くなれるか教えてもらおうかな……


「と・り・あ・え・ず‼︎朝ごはんの準備が出来たから起きるのじゃ!」

「朝ごはん……なら仕方ない」

「今度はどんな料理が出るのかな!」

「二人ともご飯に釣られすぎ……」


▼▼


「あっ、ちょうどいいな……朝から肉は無いとか思ってたけどこの肉あっさりしててむっちゃうまい」

「当たり前なのじゃ!我が朝から肉を食べられる程成長して無いのじゃ!」

「すっごい助かるよ……最高なんだけど……

隣でレティスとルミリアがすっごい肉を焼いてなければもっと最高だった」


俺の隣ではレティスとルミリアが肉焼きセットでこんがり肉を作ろうとしていた。

生肉からこんがり肉へ大変身である。


「とりあえず野菜のおかわりくれ」

「セラフィムは野菜をいっぱい食べるからいい子なのじゃ!他のみんなは食べないのじゃ!こんなにおいしいのに!」

「贅沢だな……ここの野菜超美味しいのに……」

「セラフィムは話が分かるのじゃ!」


そのあと、野菜を食べ終え気持ちよく終われたと思ったけど……こんがり肉を見てちょっと気分が悪くなった。

今その匂い嗅ぎたく無い……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ