六十五話 魔界に呼ばれた理由は……だそうです
「セラフィムつれてきたー」
「やれやれやっと来たか……遅いぞセラフィム」
「わー!セラフィム君だー!」
「おっ……またレティスのデレ姿が見れる」
「久しぶりだなハルバート!」
「なんか早い気もするけど……とりあえず……久しぶり!みんな!」
デモンズゲートをくぐると目の前には1年の間お世話になった魔王達がいた。
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「……あのあののの……ごごごご機嫌いかがががででですか」
「どうしたんだルシウス?さっきから噛みまくってるぞ?」
「だって!ままま魔王様ががが!」
「落ち着くが良いぞ?レティスの知り合いだそうじゃないか」
「ユスティシー様!私には勿体無いお言葉です!知り合いなど!」
「ルシウスってそんなキャラだったっけ?」
「「ちがーう」」
レティスとアイリスが同時に答える。
「そうだよな!」
「「ねーー」」
いつの間に仲良くなったんだよ。双子みたいになってんぞ。
「お嬢ちゃん話が分かるじゃないか」
「いえいえそれ程でもですわ」
なんの話か知らないけど……
ファミスタとアンネロッタは盛り上がってるし。
「君がセラフィム君の彼女さんなんだー」
「そうです!」
「セラフィム君のどこが好きなの?」
「全部です!」
「私も好きーー!」
「セラフィはあげません!」
こっちもサナとルミリアで盛り上がってるし。
「取り残されたのは僕とセラフィム、君だけか」
「そうだな……クラーク」
「さっき言ってなかったね……おかえり」
「ただいま」
少しして落ち着き席に座って話をする事になった。
俺の膝の上にレティスとアイリスが半分半分で座り、隣にクラーク、逆隣ではルミリアとサナがお話中。
向かい側でアンネロッタとファミスタがお話中。
ユスはルシウスと共にお茶を取りにいった。
「なんか出来上がった感じしない?クラークはどう思う?」
「僕は良いことだと思うよ?魔王様って言われてるけど魔王の前に1人の生物なんだから」
「うっ……なんか良いこと言った気がする」
「ねぇセラフィム撫で撫でしてー」
「ずるい!私も要求する!」
「レティスは分かるけど……なぜにアイリスまで?」
「なんとなく……」
「いいんだけどね」
「「わーい」」
なんなのこれ……賢者がどうとかじゃないの?ものすげぇゆったりしてるけどいいの⁉︎
大事な会議とか無いの⁉︎
「セラフィムは好かれておるなぁ」
「やめてくれよユス」
「ユユユユユスでないわ!ユスティシーじゃ!」
「えっ?ユスがユスって呼べって」
「は恥ずかしいのじゃ!今はみんながおるから2人の時に!」
「へぇ〜2人の時に何するのセラフィム君」
「違うから!断じて違うから!そして最近そういう事多く無いですか⁉︎」
「セラフィは私のなんだから!」
「「「「むむっ」」」」
サナとユスとアイリスそしてレティスが一斉に声を発する。
「まだ諦めてなかったりするー」
「セラフィムは私のお婿さん」
「セラフィムどういう事か説明するのじゃ」
「ひっどーい!セラフィム君私を裏切ったのー?」
「まず、アイリス諦めてなかったりってなんだ?何を諦めてないんだ?それとレティスのお婿さん……これはどうしよう。ユスに説明する時間がなさそう……最後に、俺はサナを裏切ったのか?」
処理しきれねぇよ……
「セラフィムの彼氏を諦めてなかったり」
「まだ間に合う……今からでもお婿さんに」
「説明しないとセラフィムは痛い目みるのじゃ」
「私の事裏切ったのー多分」
「アイリス冗談は良く無いから、ルミリアに怒られてきなさい。お婿さんになれないけどレティスはいつでもスリスリしていいから。ユスには説明するからその右手から漂う禍々しい塊を投げるのはやめてください危ないから。サナは、多分ってか裏切ってないし」
もう無理……疲れたから寝たい……
「「「「なんてねー」」」」
「冗談冗談」
「言質はとったからスリスリ放題」
「まぁセラフィムが1人で満足出来るならいいんじゃがな」
「ふふっ!セラフィム君は弄りがいがあるよね!」
勘弁してくれよ……クラークは助けてくれないし、
アンネロッタとファミスタはお話に夢中だし。
「と・り・あ・え・ず!賢者に動きがあるんだろ⁉︎その話をしようぜ?」
「そうじゃったな……遅れたのはセラフィムのせいじゃまったく」
「酷くね⁉︎」
「冗談じゃ冗談。まぁ動きはあるがまだ少し様子を見ようと思うのじゃ」
「そーなの?じゃあなんで呼ばれたの?」
急ぎじゃないなら別にまだ良かったんじゃ。
「んっんー!それはねセラフィム……レティスとサナファル、ユスティシーが逢いたいって言ってたからだよ」
「スリスリ補給」
「私はべべつに」
「そーなの!セラフィム君に逢いたいなーって!」
どゆこと?
「とりあえず魔界を観光してもらおうかの」




