十五話 魔法学校では試験があるようです
「では、始めてください」
試験監督の先生に促され俺とルミリアは5メートルほど離れた所にある大きなダーツ版のようなものに向けて魔法を放つ。
この試験は魔法の精度と命中力を測るための試験だ。
ちなみに10発魔法を放ち当たった魔法の数で試験が行われている。
俺はあまり目立ちたくないので合格ラインギリギリの5発だけ魔法を当てる。
一方ルミリアはやる気まんまんなのでもちろん10発全部命中させるり
「そこまで」
試験監督に言われ俺とルミリアそしてそれ以外の試験を受けている者も手を止める。
「次は魔法の威力と火力の試験だ5発以上命中した者だけついてこい!」
そう言って俺たちは先生の後ろについていく。
次は目の前の大・中・小と分かれた岩の破壊
因みに中の岩を破壊出来たらこの試験は
クリアらしい
俺は迷わず中の岩の前に立ちギリギリ壊せるくらいの魔法を使い岩を破壊する。
「おっ君はクリアだ。ここからまっすぐ行って次の試験を受けるといい」
俺は試験監督に一礼し教えられた通りに進む。
すると
「まってよ〜セラフィ!」
と後ろからルミリアが走ってきたもちろんルミリアは大の岩を破壊してクリアしている。
「ごめんごめん、じゃいこっか」
俺はルミリアと一緒に次の試験会場に向かった。
ここでは魔力値を測る特別な水晶に手をかざすだけの簡単な試験だ。
まぁ簡単と言っても合格ラインがあり合格ラインに届かないと落ちるんだが。
「では、手をかざしてください」
そう言われて手をかざしたのはルミリアだった。
すると試験監督は驚いた表情でこう言った
「えっ⁉︎失礼だけどあなたは今何歳?」
「7歳です!」
ルミリアは正直に答える。
「7歳でこの魔力量って…後で報告しなきゃあぁもちろん合格よ試験はあと一つだから頑張ってね」
「はい!」
そんなやり取りを見ていると俺の名前を呼ばれる。
俺の番だ。
「ではこの水晶に手をかざしてください」
「はい!」
そう言って俺は手を水晶にかざす
すると水晶から不吉な声が聞こえた。
【error error 魔力値を測ることが出来ません】
「えっ?」
試験監督はまたもや驚いた顔で言う。
「君ちょっと待っててね」
そう言われて俺は返事をする。
「あっ…はい」
1分ぐらいたっただろうかさっきの試験監督の人がやってきて。
「こちらの不手際だと思うから合格よ次が最後の試験だから頑張ってね」
「分かりました」
そう言って俺は待ってくれていた。
ルミリアと最後の試験会場に歩いていった。
「よーしこれで全員集まったな」
ものすごく上官のお姉さんみたいな試験監督は言う。
「これからお前らには一対一で戦ってもらい勝った方が入学とする!気絶またはギブアップかこちらで勝ち負けを決める!因みに対戦相手はこちらで決めたからみたいやつはここに書いてあるから見ておけ」
俺も見ておくか。
見たところ対戦相手は男なら男 女なら女と分かれていたので俺は安心した。
俺とルミリアがあたったらどっちみち一緒に入学できないからだ、しかも俺は第一試合だ。
「ハルバート セラフィム!前へ!」
そう言われて俺は試合会場に入る。
「では、試合開始!」
試験監督の合図と共に俺の対戦相手は早速魔法を放つための詠唱を始めてる。
「バカなのか?」
俺はその言葉のあとに相手に向けてダッシュし一瞬で近づくと胸ぐらと片手をつかみ地面に投げつける。
すると試合会場にアナウンスが流れる
【一方の気絶を確認、勝者ハルバート セラフィムに決定しました】
俺は試合会場を後にした。
さぁてルミリアの方はどうなってるかな?
すると丁度ルミリアの試合が始まる所だった。
「試合開始!」
両者共に魔法の詠唱を始める。
だがルミリアは一瞬で終わらせるしかも無詠唱だもちろん避けれるはずもなく気絶してルミリアの圧勝。
すると戻ってきたルミリアが俺の手を引いて言う。
「早くいこっ!」
そう言われて俺は歩き出す。
試験を受け終わり合格した者だけ入学が許可されるわけだが試験に合格し入学が決まるとそのまま本校の方へ移動し全員集まり次第入学式を行うらしい。
本校に向かっていると魔力値の試験の時の
試験監督の先生に声をかけられる
「ハルバート セルフィム君だよね?」
「あっはい…そうですが」
「魔力値の時なんだけどポイントが0と
判定されたから最下位からなんだけど…」
「最下位って何がですか?」
すると先生はこの魔法学校の制度について教えてくれた。
先生から聞いた話によるとこの魔法学校にはランキング制度のようなものがあり最初の順位は試験の結果から出され1位から10位までは特待生と扱われ11位から100位までが準特待生100位から200位までが一般生徒となる様だ。
俺の魔力値の試験でerrorになったため俺の今のランキングは200位らしいです。
別に入学さえできればランキングなんて関係ないしな。
「別に入学させていただいているので気にしませんよ」
「あぁそう?そう言ってもらえるとこちらも助かります」
「では」
そう言って俺とルミリアは再び本校へ向けて歩き出した。