表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/58

序章 プロローグ

※前作『黒き薬師と久遠の花』の過去エピソードになりますが、

こちらから読んでも楽しんで頂けるように執筆していきます。


前作も今作も、よろしくお願い致します(m0m)

 あらゆる病を治す力を持つ、久遠の花と呼ばれし薬師の一族。

 昔は不老不死の術を持っていると言われ、その力を狙う者もいた。


 人を生かすことが久遠の花の使命。

 たとえ己の命を犠牲にしてでも生かしてみせる、という誇り。


 幼い頃からそう教えられ、自分もその一人なのだと嬉しく思っていた。

 

 幅広い知識も、先人が築き上げてきた技術も、万能薬となる我が身の血も。

 すべては苦しむ人々を、一人でも多く救うために存在する。


 個人の利益のためだけに独占されることは許されない。

 そんな輩から守るために生まれた、毒を極めし守り葉。

 彼らが体を張って守ってくれるからこそ、安心して暮らすことができた。


 けれど、もし守り切れず捕らわれることになるなら、悪用される前に自ら命を断てと教わった。


 悪用され、人を傷つけるぐらいなら、自分が死んだほうがいい。

 その覚悟は出来ていたつもりだった。




 けれど、何の前触れもなくそれが現実になった時。

 次々と倒れていく仲間たちに背を向け、気づけば妹の手を取って逃げていた。



 死にたくない。死にたくない。死にたくない。

 森の中を走っている最中、ずっとそのことが頭の中を巡っていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ