僕は霊にとりつかれました
ふぅ、と紫色の髪をした少年はため息を付きベンチに倒れ込んだ。
ここは海沿いで彼は友達との待ち合わせがあってここにいる。
だが、その友達と言うのは女性でしかも呼び出し方が「大事な話があるから夜の7時に海沿いのベンチの所で待ってて」と顔を赤らめソワソワした様子で言うのだ、健全な高校生ならほんの少しの期待でもしてしまうのが普通だ。
しばらくして待っていた女性が歩いてベンチまでやって来た。
そして、彼女は少年の予想通りの言葉を発した。
「好きです。付き合ってください」と。
もちろん少年は「僕も同じです。よろしくお願いします」と返事をした、こんなことが後人生で何回あるかわからないし、正直少年は女性と付き合うと言うことをただのいちどもしたことがなかった。
そんなこんなで期待に胸を膨らませ返事を返したのだが人生そううまく行くわけがない、次に彼女の口から衝撃の言葉が飛び出した。
「実はもう一つ告白があって……ここに来る途中車に引かれて……死んじゃったんですよね。それで何故か魂だけが抜けちゃったみたいで……多分告白できなかったのが心残りだったのかなぁと」
彼はその言葉の意味を理解するために思考を巡らせたが最終的に非科学的な結論にたどり着いた。
そう、幽霊もしくはゴーストと言った人間が普通に生活していればあまり耳にしない単語が彼の頭には重い浮かんだのだ。
「嘘……だよね?」
彼は半信半疑で問うたがもちろん帰ってきた答えはyesだった。
「本当です。悪い言い方かもしれませんが、要するに貴方に私は取り付かせて頂きました」
彼は驚愕したが今度はしっかりと思考が働いた。
「それじゃぁ、取り付かれた僕には何かがあるのかな?」
彼は何か心に決めた様子で問うた。
「えっと、特には無いです。あえて言うと霊感が強くなるぐらいですかね、ちなみに取り付いた理由は勿論貴方のことが好きだからです」
彼女は少し顔を赤らめ言う。
すると彼は失礼と言い彼女の頭の上に手を置いた、「そして問題無いな」言った。
彼女はエッ?と一瞬戸惑った様子だったが彼の言葉の意味を理解し彼の胸に体を寄せた。
恋愛っぽい要素をいれたのは初めてなんで、あまりうまく無いかもしれませんが、ご容赦ください。
誤字、脱字、修正などあればご指摘お願いします<m(__)m>