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南風通信  作者: 南 晶
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不運の理由

最近の私は運が悪い。


ギターを弾けば弦が切れるし、弦を買いに行ったら店閉まってるし、熱があるのに無理して仕事行ったら、右折禁止の道に入ってしまって警察に捕まるし、その罰金払いにわざわざ銀行に行ったらお金が1000円だけ足りず、弁当食べようとわざわざ屋上まで行ったら弁当に箸が入ってないし、トイレが詰まって業者を呼んだら8万円も巻き上げられ、クーラーがなくて窓開けて歌ってたらお隣さんから苦情がきた・・・。


これを読まれた方は、私の事を「どんだけ小市民?」と鼻で嘲笑われるに違いない。

確かに今、こうして書き連ねると、取るに足らないバカバカしいことの連続だ。

ランクをつけるとしたら、サザエさんレベルのアンラッキーだろう。

『買い物しようと街まで出かけたら財布を忘れて云々・・・』とさして変わりはない。


だけど、これが一気にまとめて自分に振りかかると、結構ヘコむ。

自分が神に見放されたような、己の存在価値を足元から揺るがされるような不安定感を覚えてしまう。

心が折れそうになったそんな時に人は宗教に走るのじゃないかと思う。


夏バテと夏風邪で1週間くらい寝込んだこの8月。

私は自分の不幸の原因を考えていた。

何か人知を超えた見えない力に翻弄されているような錯覚を覚えていたのだ。


弱り切った私が久し振りに引っ張りだしたのが『細木数子の六星占術』平成24年度版。

これによると私は『天王星人』、そして今年は12年に一度やってくる最悪の年に当っているのだという。


最悪だと分かっているのに何故、それを敢えて確認しようとしたがるのか。

それは人は何か悪いことがあった時に、理由付けをしたいからなんだと思う。


訳もなく悪いことが重なると「どうして自分だけこんな目に?」と不安になる。

その時に「仕方ないよ、天王星人は星回りが悪いんだから」と細木先生に太鼓判を押して貰えると安心するのだ。

「ああ、私のせいじゃない。天王星人の宿命だから仕方ないんだ」と。

私が単純な人間である事を差し引いても、多かれ少なかれ人はそういう部分を持っている・・・のじゃないかと思う。


この六星占術は、生まれた日によって「土星人」「金星人」「火星人」「水星人」「天王星人」「木星人」に分けられ、毎年、その年の傾向が書かれた本が発行されている。

平成◯版x6冊毎年売れるのだから 細木先生がリッチなのも頷ける。


因みに、今年最悪なのは『天王星人』、反対に12年に一度のいい年回りなのが『土星人』らしい。

私の買った天王星人の本には『今年運気の良い土星人とはなるべく一緒にいて良い気を貰うと良い』と書かれていた。

反対に、友人が買った土星人の本には『今年最悪な天王星人と一緒にいると運が悪くなるので、できるだけ離れるように』とのご神託が。

先生、どっちの味方だよ!?


リッチな細木先生の処世術を少し垣間見た気がした。

先生は全ての人の味方です(笑)


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