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南風通信  作者: 南 晶
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コミック大人買いの是非を問う!

 最近、非常に先が気になるマンガがある。

 活動報告にも少々コメントさせて頂いたのだが、その恐ろしさ故に小学三年生の息子は僅か2巻目でリタイア、その後は一人でトイレにも行けなくなってしまったいう、我が家にとって伝説となったそのマンガは『進撃の巨人』。

 巷じゃすごい人気らしくて、売上ペースでいくと既にかの海賊マンガを超えてしまっているとか。

 こんなに売れてんのに、自称マンガ好きの私が今まで読んだ事がなかった理由は、一重に表紙が怖かったからである(笑)

 だって、一巻だけ買ってみて面白くなかったら、それだけ家に置いといたってしょうがないし、怖いじゃん?

 この『進撃の巨人』、お笑い芸人が絶賛していたり、アニメになったりして、私が興味を持ち始めた頃には既に10巻くらいは出ていたのだ。

 そこまで出てたら、一気に『大人買い』はさすがに躊躇してしまう。

 一冊450円くらいとして、十冊買ったら単純に4500円+消費税8%。

 お、大きい・・・。

 一週間分の我が家の食費に相当する。

 絶対に面白いと言う保証もないのに、そんな冒険をする事は主婦の私にはとてもできない・・・!

 そう思っていた矢先に、職場のお友達が「息子が持ってるよ♪」と、快く貸してくれたのだ。

 こうして、私は念願の『巨人』を読むことができた訳なのだが、結果は冒頭の通り、非情に面白い!

 息子は可哀想にトラウマになってしまったが、私は続きが気になって気になって仕方がない。

 こんなマンガに出会えたのは久し振りである。

 だが、哀しいかな、お友達の息子さんが所有されていたのは9巻までだったのだ。

 取り敢えず、その先が知りたい私は、通販サイトであらすじだけ読み漁っていた。

 現在、『進撃の巨人』は13巻まで発行されている。

 お友達自身は『進撃の巨人』に全く興味がなく、9巻まで買い揃えていた息子さんは下宿を始めて、実家を離れているらしい。

 つまり、この先、自力で買う以外に、このマンガの続きを読む方法がないのである(泣)

 仕方ないから購入を検討し始めた私は、通販サイトで中古品の検索してみたのだが、13巻まで揃って3900円のセットがあった。

 新品よりは確かに若干安い。

 だが、もしこの先も購入し続ける事になるなら、もう1000円くらい多く払って新品買ってもいいんじゃないの!?

 いや、でも、もし、この先、中弛みな展開になって、ちょうど14巻くらいからつまらなくなったら、表紙の怖いこの13冊、どーすんの!?

 できれば誰か貸して欲しい・・・でも、これ以上、職場の人に「ねえ、進撃の巨人、持ってない?」なんて聞くのも憚られる。

 私はどうするべきなのか・・・???


『大人買い』について検証してみると、それをするに当たって、満たすべき必須条件がある(当社比)

 まず第一は、当然の事ながら、「そのマンガが面白くて、先が気になるストーリー展開である事」

「プロが描くマンガなんだから当然でしょ!?」と思われた方、これ結構、条件としては難しいのだ。

 買ったはいいけどつまんない作品は、世の中に結構存在する。

 それ故、私は新しいマンガを入手する際、1.2巻併せて購入する事が多い。

 何故なら、1巻だけではその面白さが分からない内に「つまらない」と評価してしまう可能性があるが、万が一、面白くなくても2巻までなら金銭的痛手も少ない。

 結果、2巻まで購入後、「騙された・・・!」と思った時のガッカリ感は言うまでもなくハンパない(笑)

 そういう理由で2冊だけ購入した中途半端なマンガは、その後、古本屋に持っていくのだが、そんな作品に限って既に大量入荷されている事が多く、自分がつまんないと思うのだから、やっぱり他の人もそうなんだろうけど、既に有り余ってるマンガを売ったところで二束三文である。

 まあ、2冊目でそれが分かっただけでも、この場合はラッキーだと思わざるを得ないが、この為にも『大人買い』をするには、念入りに事前市場調査を行う必要がある。


 そして、次の条件は『近い将来に完結する作品である事』。

 これねー、人気作品であればあるほどに難しいのよ(笑)

 30年くらい前、私はとある人気コミックを集めていた。

 そのコミックは『うる星やつら』。

 当時、小学校4年生だった私は、ラムちゃんのトラ革のビキニにやられてしまい、少ないお小遣いで新巻が出る度に本屋に走って購入していたのだ。

 主人公の諸星あたるは、その当時、友引高校2年生。

 女の子大好きな、平成の現代では非常にレアな肉食系男子であった。

 今の高校生にはあり得ないと思うんだけど、道ですれ違った綺麗なお姉さんに名前と電話番号を突然聞いたり、何の脈絡もなく「デートしよ!」と飛びついたり、現代の少子化問題に一石を投じそうな本能丸出しのキャラである。

 連載が始まったのが昭和50年代くらいで、作中に原宿の竹の子族が出てきたり、「アベック」とか「ガールハント」とか懐かしい言葉が普通に使用されていたっけ。

 そんなあたるが大好きな押しかけ女房ラムちゃんと、それを取り巻く奇妙なモブキャラ達の日常が小学生の私には非常に新鮮で、「私も高校生になったら誰かとアベックになるのかしら」などと、良からぬ妄想を膨らませたものである。

 一話完結のオムニバス式のマンガだった為に、ラムちゃん達はサザエさんが如く、いつまでたっても高校生のままであった。

 毎年、お正月やクリスマスの季節ネタが登場するにも拘らず、彼らは友引高校2年生から昇級する事はなかったし、登場キャラが結婚や出産などの大きな転機によって引退する事もなかった。

 そんな変化のない友引町の日常が私は好きだった。

 だが、月日は流れ、「このマンガの最終回ってどうなるんだろう・・・?」と疑問を持ち始めた頃、とうとう自分が高校入学し、ラムちゃんの年に追いついてしまった。

 私が入学した高校は田舎の公立高校で、諸星あたるみたいに、「ガールハント」をするような垢抜けた男子は当然存在せず、授業を「エスケープ」してサ店に行くようなナウい生徒もいなかった(笑)

 そう言う私自身もグラマーなラムちゃんとは程遠い、全身筋肉の痩せ型アスリート体型だった為、色んな意味で夢が敗れて残念だった記憶が残っている。

 そして、私がラムちゃんに追いつき、ずっと買っていたコミックも大学受験で読む暇がなくなった頃、『うる星やつら』はとうとう最終回を迎えた。

 さすがの巨匠・高橋留美子先生。

 今までの伏線を上手く使った、懐かしくも感動的なラストだった。

 だが、残念ながら、その最終巻は古本屋で立ち読みしたものの購入していない。

 何故なら、「これはいつ終わるか分かんないし、この先も長期戦になる・・・28巻まで買ったけど受験が終わるまで一休みしよう」と早期決断をしてしまった私は、高校受験で読む暇がなくなった頃から購入を断念してしまっていたのである。

 因みに最終巻は34巻。

 もう少し頑張れば、全巻揃った状態で永久保存できたのに、大人になってから再び残りを集めようと思った時には、実家の妹達が処分してしまっていた(泣)

 

 人気作品であるほどに、出版社が引っ張るように仕向けるのか、連載は続くものの、内容は中弛みを超えて無限ループに陥っていき、コミックも無駄に増えていく・・・そんな作品は結構ある。

『うる星やつら』のようなオムニバス形式であれば、いつ終了してもいいのだが(それでも完結して欲しいけどね)、ストーリー性のある作品でこれをされると本当にガッカリなのだ。

 出版社にとっては一巻出る毎に見込まれた売り上げが予定されている訳だから、そりゃ、できる限り引っ張って欲しいんだろうけど、ファンは完結するところが見たいし、コミックも早く全巻揃えたい。

 子供の頃に読み始めた作品は、自分が先に大人になってしまうと突然つまらなくなってしまったりするので、できれば5年くらいの間に完結して欲しいというのが、一読者としての希望である。


 さて、そんな今までの経験を踏まえた上で、現在、『13巻まで一気に大人買い計画』を検討中の『進撃の巨人』。

「5年くらいの間に完結する」「いや、既に無限ループだよ」「名作だから今の内に買っとくべき!」「いや、既にブックオフで大量入荷してるよ」等々、ファンの皆様、『進撃の巨人』初心者の私に是非アドバイスをお願いします(笑)


 

 

引き合いに出しました『うる星やつら』は本文に関係なく名作であり、私自身、色んな意味で大きな影響を受けた作品です。

高橋留美子先生は今でもマジリスペクトです!

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