女の子と初めてのお風呂
「主、お背中を洗わせていただきます」
その言葉を聞き思わずノアの顔へ目を向ける。彼女は特に恥ずかしがることもなく、当然と言った表情をしている。僕は顔が赤くなるのを感じ慌てて
「ノ、ノア!身体くらい1人で洗えるから大丈夫だよ!これまでだってそうして来たんだし」
しかし
「いえ、護衛だけでなく主の身の回りのお世話もさせてください。」
となかなか引き下がらない。
お互い譲らない攻防が何度か続いてとうとう僕の方が根負けした。まさか、ノアがここまで頑固だとは思いもしなかった。少し冷静さを取り戻し、先ほどまでは動揺しすぎてまともに見れなかった彼女の身体を改めて見る。
鎧の上からでは分からなかった、均整の取れた引き締まった肉体。無駄な脂肪が一切ないにも関わらず、薄い布切れの内側に隠された2つの乳房はとても柔らかそうでアンバランスさを感じる。さらに、その近くにある谷間には、僕がシャワーを浴びていた際に付着した水滴が垂れていた。その様がとても扇情的で自然と胸ばかりを凝視してしまう。そんな僕の様子を見て彼女は
「胸の方ばかり見てどうかされましたか?何かおかしな所でもありました?」
と言った。視線を顔に戻し
「いや、何でもないよ。じゃ、じゃあ身体の方を洗ってもらってもいいかな?」
と返答した。その答えを聞いた彼女は「喜んで」とだけいい僕の背中を洗い始めた。
背中越しに伝わってくる、彼女の指や手のひらの感触は繊細で人形とは思えなかった。他人に背中を洗われてどこかくすぐったく感じ、違和感を覚えたが悪い気は一切しなかった。その後、前の方も洗うと言い出したが、流石に恥ずかしすぎるため遠慮をしておいた。
次は僕がノアの背中を洗うと言うと自分で洗えるので問題ないと断ってきたが、何とか説得をした。
「痒いところとかない?」
「はい、ありません。気持ちいいです。」
「そうか。それなら良かった。」
そんな問答をしていたが、彼女の言葉はほとんど頭の中に入って来なかった。初めて触れる女性の肉体。もう僕はこの子を人形として見ず1人の人間として扱っていた。戦闘中には頼もしく見えたその背中も今はとても小さく見える。手に伝わってくる背中の感触は筋肉質で硬いがどこか女の子らしい柔らかさもある。
お互い身体を洗い終えた後に、部屋へ行く。
ノアが来てからは彼女をベッドで寝かせ、僕は床に布団を敷き寝ている(もちろん、これも最初は逆にして欲しいと反対された)が
「私を床に寝せるのが嫌なのでしたら、せめて今日こそは一緒にベッドで寝てください。」
と言われた。断ろうとも思ったが彼女の方から距離を詰めようと頑張ってくれてるのに、ここで誘いを拒否するのはダメだと思い直した。
結局、一緒にベッドで眠ったがその日は一睡も出来なかった。
翌日からは毎日、魔物の討伐へ出かけた。最初の頃は低級の魔物を倒していたが、だんだんと中級の魔物も余裕を持って倒せるようになってきた。そして3ヶ月程が経ち、僕が『銀狼の爪』に所属していた頃、ルードらと共に討伐していた魔物も安定して倒せるようになった。
そんなある日、いつものように冒険者ギルドへ立ち寄ると
「おい、ジェイス。ちょっと面貸せよ。」
と誰かが声をかけてきた。後ろを振り返るとそこにはやつれた顔をしたルードがいた。
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