女騎士との冒険
翌朝、さっそく冒険者ギルドへ行きモンスター討伐の依頼を受ける。ノアの戦闘能力がどんなものか分からないため、最悪僕一人でも勝てるオークの討伐を選択した。周りの冒険者からは冷たい視線や陰口を囁かれるがスルーする。ノアを宿屋で待たせて正解だったなと感じる。もし、このまま一緒にギルドへ行けば僕だけじゃなく彼女まで他人の悪意に晒されるかもしれない。そうなるのは僕の本意ではない。
宿屋へ戻り、装備を整える。そしてノアと共に森へ向かう。馬車に1時間ほど乗りその後、歩くこと30分、目的地に着いた。周囲を探索するとオークの群れを見つけた。彼女には前衛を頼み、僕は後方から支援する。オークがこちらに気づき近づいて来る。鉄人形を展開し、いざ攻撃しようとした所で既に勝負はついていた。ノアが刀を一閃すると巨大な斬撃がとびオークの群れを真っ二つにした。彼女のスキル《真空波》の力である。彼女だけでなく僕の方にもオークを倒した経験値が入っていることに気づく。どうやら経験値の分配方法は人形と主の折半らしい。
討伐の証拠となるオークの牙を集めギルドへと向かう。道中にオークの群れと何度も遭遇したが僕が出るまでもなく、ノアがバッサバッサと薙ぎ払っていく。
今朝と同様、彼女を宿屋へ置いていこうとすると一緒にギルドまで着いていきたいとのこと。理由を聞くと
「主に危険が及んだ時にすぐお守りするのが騎士の務め。長時間、離れ離れになる訳には行きません!」
とのこと。
危ないから大丈夫と何度か諭しても言うことを聞かないので、仕方なく連れていくことにした。
受付嬢にオークの戦利品を渡すと、その数の多さに驚いていた。僕自身もまさか1時間程の探索で約30匹も倒せるとは思いもしなかった。
それもこれも全てノアのおかげだと心の中で感謝する。ギルド内に居る冒険者らがこちらを奇異の目で見てくる。それも当然だろうと感じる。無能だと思われていた雑魚が短時間でオークを大量に狩ってきて、横には白髪をなびかせる騎士姿の美女がいるのだ。僕らは報酬を受け取るとギルドから出ていこうとする。
すると、こちらを刺すような視線を感じたのでちらりと横目で見やる。そこには『銀狼の爪』のリーダーであるルードとその他3人の女性がいた。知らない女性が1人いたがきっと彼女が新たに加わったメンバーなのだろう。そのまま彼らのことは無視して宿へ帰る。
宿屋へ着き汗をかいていたので部屋に備え付けてあるお風呂へ入る。身体をお湯で流していると背後に人の気配を感じる。おそるおそる目を向けるとそこにはバスタオルを身体に巻き付けたノアの姿があった。
「主、お背中を洗わせていただきます」




