初めての女人形作り
メリルはメートルと同義だと考えてください。
追放されてから一夜が明けた。
朝、目を覚ますと昨日は気づかなかったが人類操術の他に新しいスキルを覚えていたことに気づく。
ステータス画面を表示させそのスキル名を見る。
《生命の創造》
「人形を自分の想い描く姿に変え、その人形に新たに能力を付与する。また創り出した人形は完全自立方で自我をもつ。ただし、人形の姿は詳細に想像する必要があり、想いの強さが強ければ強いほどその能力は向上する。」
スキルの効果を確認しその能力に思わず声が出そうになる。この能力があれば自分だけの強力な人形軍団が作れる!
これまでの僕は事前に魔力を込めて圧縮していた機械人形を操って戦わせていた。そのため一度に操作できる人形の数はせいぜい2、3体だった。
しかし、このスキルがあればいくらでも人形を作れて戦わせることが出来る。そして創造主である僕に対して裏切ることなどもないだろう。冷めない興奮を何とか落ち着かせ、昨日から予定していたことを済ませるために街へ出かけた。
パーティに装備類も全て没収されてしまったので、僕は武具屋を訪れた。冒険者にとっては装備を充実させることが命を守る上で大切なことだからだ。
僕の戦闘スタイルは人形を操り戦わせることが主だが、いざとなった時は自分で自分の身を守るためナイフや防具などが必要になってくる。
「レオンさん、お久しぶりです。新しく装備類を新調したいんですけど。」
顔馴染みの店主に一声かけて、ここに来た要件を伝える。レオンさんは僕が冒険者になりたての駆け出しの頃からお世話になってる人だ。
「ジェイス、久しぶりだな!お前の噂は聞いてるよ。災難だったな。」
どうやらルードが冒険者ギルド内で僕が無能だったから、クビにしたとあちこちで騒いでるらしい。昨日追放されたすぐ後なら悲しさもあっただろうが、今となっては頭が吹っ切れたので呆れしかない。
何で今まであんな奴らのために働いてたんだと虚しさすら覚える。そんなことを考えていると、店主が話しかけてきた。
「小型用のナイフと胸当て、膝当てと肘当てを用意するから少し待っててくれ。」
用意が出来るまで店の中の商品を見ながら、ぶらぶらと散策する。幸いにもこれまで、無駄遣いはしなかったため手持ちに余裕はある。店主から声をかけられナイフと防具を身につける。ナイフは手によく馴染んで、胸当てや肘当て、膝当てにも違和感はない。流石昔からお世話になってきただけある。
そのまま商品を購入してお礼を告げてから、別の店舗に行き目的のモノを購入し宿に帰った。
宿に帰ってさっそく購入した1.6m代のシリコン人形を取り出す。その人形に魔力を込め容姿を細かに想像する。そしてその人形に合う能力を強く念じる。
すると突然部屋中に光が瞬く。やがて光が収まるとそこには騎士の姿をした女性がいた。そして開口一番、こう宣言した。
「主を守る騎士として一生忠誠を誓います。」
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