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40.ホエズラーから見た戦い

 マイルのヤローはどうやら、本気で俺様を潰しにかかってきたようだ。どこに逃げようとも、コイツは必ず俺の命を狙ってきやがる。

 全く、俺がなにをしたってんだよ。俺ほど一生懸命に生きようとしているヤツは、世界広しと言えどそういるもんじゃねーんだぜ全く。



 最初に俺は、コイツの出したお茶を飲んだんだ。気の利くキャラを演じていたコイツがお茶を出してくることは珍しくないからな。

 そうしたらその中には何と毒が仕込まれていたってワケだ。まあおかげで俺は1度死んだわけだが、毒を盛られて苦しんでいる間に、マイルのヤツは俺様の能力までは知らないんだと確信したよ。


 俺様には死んだり死にそうになった時に、その日の朝に戻れるという素敵な白馬様からの贈り物がある。だから、俺様を完全に亡き者にしたかったら、毒なら少しずつ盛って計画的に弱らせていかないと意味ないんだな。


 で、どうして、マイルの奴が急にこんなことをしたのかを考えてみたら、その前にネガエリー伯が取っ捕まったという話を思い出したってワケだ。

 これは何かあるなと睨んだ俺は、マイルを監視することにした。

 そうしたら案の定、マイルが妙な奴と話をしているところを目撃したってわけさ。俺は後を付けると、そいつやマイルと遭遇して暗殺された。


 いよいよもってヤバいことを理解した俺は、3度目にシャムシールに相談した。

 コイツはどう考えたのか、ペラペラとマイルがレッドオリーブ同盟と深いつながりがあることを喋ったんだ。多分この時からウマヤローは俺とマイルを潰し合わせることを考えていたんだろうよ。だが、その手には乗らない。

 意味が分かったのならもう、こんな危ない場所に用はない。俺は白馬と共に王国から遠ざかることに決めた。

 そしたらマイルのヤローは、夜闇に紛れて怪物どもをけしかけてきやがった。


 どうやら奴は完全に俺と白馬を潰すつもりらしい。

 覚悟を決めた俺は4度目となったこの日、カッツバルゲルの森を目指して進むことにした。こういう化け物を相手にするときには、同じ化け物をぶつけるに限る。

 すると、マイルのヤローはそれも見抜いていたらしく、国境付近に化け物の別動隊を配置してやがった。

 そこで俺は、白馬が実は複数いることに気が付いたというわけだ。


 そして5度目の今回が勝負だ。

 マイルが俺を消したがっていることは、すでに分かっているからすぐに俺は闇商人から武器を買い付け、あえて農村地帯を目指すことにした。

 マイルの奴も俺が意図しない方向に向かったから慌てたんだろうよ。大急ぎで化け物を引き連れて向かってきた。


 絶対にコイツには負けないと思っていた俺は、村人を盾に戦うことを考えた。

 武器商人と取引するところを、侍女に見られた時点で終わってるからな。どうせお尋ね者になるならこれくらい派手に暴れた方がホエズラーらしいというものだ。

 おかげでマイルのバカも頭に血を上らせながら襲ってきてやがる。何だかシャムシールの手の上で遊ばれているようにも見えるが、こうなった以上はマイルは俺様が潰させてもらうぜ!

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