一人の朝食
一人のテーブルって、広く感じます。
でも、これはフィクションです。
今日の朝食は、私一人。
家族は、出張だったり、親戚の家に泊まったり。
フライパンを取り出して、卵をぱかつ。
今日の目玉焼きは、半熟。
たまに食べたくなる半熟。
いつも家族のために、焦げ目のついたカリカリの目玉焼きを焼いていた。
ソーセージもジュジュウ。
添加物がたくさん入ったソーセージ。
体にはあまり良くないけれど、私の大好物。
でも、家族は体に悪いからと言ってあまり食べたがらない。
レタスとプチトマトのサラダも用意。
レタスが瑞々しいね。
生野菜の歯ごたえもいい。
家族は温野菜派だから、いつも野菜は蒸して食べていたの。
そして、フレッシュグレープフルーツジュース。
あの程よい酸っぱさがたまたらない。
秘かに買い置きしていた。
家族が飲む薬と合わないから、家族はだあれも飲まない。
そして、はちみつたっぷりの米粉パン。
やわらかふわふわで触ると気持ちいい。
炊き立てのつやつやしたご飯も最高よ?
けれど、いつもご飯だったから、今朝はパンにしてみたの。
今日の朝食は、私一人。
だから、ちょっぴりいけない気分になって、
家族がいると食べられないものを食べてみた。
自由な朝食。
うん!おいしい!
食べながら、家族を思う。
たまにだから、こんなにおいしい?
家族が元気だから、こんなにおいしい!
家族を愛して、愛されているから、
自由な一人の朝食は、きっと素敵なんだ。
明日からは、いつもの朝食。
でも、今日は一人の朝食。
どちらが幸せかなんて、野暮なことは考えない。
どちらも幸せ。
ただ今日は一人の朝食。
おわり
お読みいただき、ありがとうございました。
感想の返信の中に、この詩は玄米を食べたいと思った時に思い付いたと書いてしまいましたが、よく思い出しましたら、カリカリの目玉焼きを焼いている時に考えついたのでした。
玄米や固いものの時は、好みが違う家族に合わせる、ちょっとした不満を感じていたのを勘違いしてしまいました。
ご感想を寄せてくださった方、お読みくださった方々、申し訳ございませんでした。