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深闇の森とユニコーン伝説

今回の主要人物


【宗教都市ゼロ】

さくら(人間)異世界へ転生者した女の子。宗教都市ゼロ代表兼さくら神社神主。もふもふ同盟。

ナビ(AI)3D化に成功した神社システムのヘルプ担当。

ちー(マインドラゴン)元ピーナッツ火山の主。さくらの眷属。普段は人代、犬化をしている。リス獣人達に崇められている存在。馬っころと強い絆で結ばれている。

 宗教都市ゼロは、ゼフ王国とバジ王国をの間に挟まれている深闇の森の唯一開けている街道を領地としているため、周囲を深闇の森に囲まれている。


 今回の独立に際して、旧タス村と旧ヒク村までもくーちゃんとさーちゃんの力で深闇の森で周囲を厚く囲んでもらい、出入り口の鳥居の所だけ開けてもらっていた。ゼフ王国とバジ王国から、モンスターが生息する深闇の森で守っている状態になる。


 街道内に接している深闇の森は、くーちゃんとさーちゃんの能力で更地にしてもらうことが可能なので、土地には困らないし、【神社アプリ】で領地にしている場所はモンスターが入り込めない聖地として結界が張られているため、住人は安心して暮らしている。


 夜に行っている【神社ディフェンス】で周囲のモンスターを間引きしているので、他の深闇の森よりは宗教都市ゼロ周囲の方がモンスターは極端に少ない。それでも、先日はマンティコアというボス級モンスターが【神社ディフェンス】に入り込んできた。それだけゼフ王国とバジ王国との間の憎しみがぶつかっているのか、それとも宗教都市ゼロに国民の恨みを向けるように仕向けているのか…




「ナビさーん、【神社ディフェンス】でモンスターをもっと集めることってできるの?」

「可能ですが、危険が増します」

「馬が居なくなったゼフ王国のモンスター退治の負担を少しは減らしてあげないと、大戦前にモンスターに飲み込まれるんじゃないかなと思って…狛犬なら対空戦も出来るし、住人も増えたから配備出来る狛犬も増やせてるでしょ」

「そうですね。石階段までの参道を直接じゃなく蛇腹のようにくねらせてみたらどうですか?一回目の前を抜かれても反対側を向けばもう一回対峙できますよ」

「ナビさん凄いアイデア!それ採用する!」


 さくらは、【神社アプリ】内の【施設設置、撤去】を使って、旧ゴブリンの巣まで繋がる裏参道を石階段の下100m先からは、蛇腹のようにくねる参道にした。これで参道自体も長くなり、多くのモンスターを呼び込めるに違いない。


 その夜からの【神社ディフェンス】は、ナビさんにハードモードにしてもらったため、ワイバーンまで多く来るようになったが、【狛犬(弓)】に面白いように退治され、【狛犬(空気砲)】で翼に当てると体制を崩して地面に落下してしまい、飛べなくなるのは、いい誤算だった。

(【狛犬(空気砲)】は、対ワイバーン対策じゃなかったんだけどね…ラッキー!)




 日々【神社ディフェンス】でモンスター狩りをしているが、マップを見ると、深闇の森には赤い点がうじゃうじゃ蠢いている。


 旧タス村と旧ヒク村を囲うように深闇の森で囲ったため、ニキビのように深闇の森がぽこっと飛び出たようになっていたのだが、今ではフラットになっている。それだけ森の幅が広がってきているのだ。そして大戦が近づいてきているということなのだろう。




 最近、街道を馬が全力疾走で駆けているのをよく見る。

最初来た時は、疲れてやつれていたり、道中モンスターにやられた傷があったりしたが、今では毛の艶もよく筋肉がはっきりわかるほど鍛え上げられているように見える。

(元気になったのはいいけど、これ…馬が鍛えてるよね…なぜ?)

 

 さくらが疑問に思っていると、ちーちゃんが不思議なヘルメットを持ってきた。馬の顔を覆うような…白く発光したオリハルコン製に見える…そして額の部分には角があり、先は尖っておらず丸い球体になっていた。


 隠れて見ていると、ちーちゃんは馬にその馬用ヘルメットを付けて…

「被って痛くないのか?大丈夫なのか?」

と聞いていると、ヘルメットをつけた馬はちーちゃんに甘えるようにちーちゃんの体に頭を擦り付けた。

「そうか、大丈夫でよかったのだ!これでアタイのユニコーン隊が出来るのだ!」


「ちーちゃん、そんな怖い部隊作らないで!」

隠れて見ていたさくらは、思わずちーちゃんに言ってしまった。

「はっ!ご主人様!見つかってしまったのだ!でも人間は殺さないように、角の先は丸くしてあるのだ!」

「そうみたいだけど…さっきの馬の速さでそのツノで突撃されたら…ただじゃ済まなそうだよ…」

「ご主人様、お願いなのだ!馬っころ達も、感謝を何か形で示したいと言っているのだ!」


 ちーちゃんを擁護する様に集まってきた馬はさくらを囲んで座り込み、訴えるように見つめている。ここでダメと言えるさくらではなかった。


「本当に必要になった時だけだよ。馬だって大切な命なんだから、危険なことはさせたくないの…だからちーちゃんが見て体が弱そうな馬は説得して諦めさせるんだよ!」

「ご主人様!わかったのだ!そんな駄馬は、アタイが許さないから大丈夫なのだ!」

(ちーちゃんってスパルタだったんだ…タマさんと一緒で…)


 今はヘルメットだけだが、全身オリハルコンの鎧で体を守り、駆けると白い光が帯のようになびくユニコーン隊が許可された瞬間だった。鼻筋部分にはさくら神社の紋章、今では宗教都市ゼロの紋章が付いており、ゼフ王国、バジ王国に広く知られることになるとは、さくらもちーちゃんもまだ知らない。なぜなら、その後フル装備したユニコーン隊は走り込みついでに、宗教都市ゼロの敷地の外まで行くようになる。


 たまたま見つけたモンスターを、仮想的国兵に見立てたトレーニング相手とて、ツノで吹き飛ばし力加減のトレーニングそしてから、ついでに退治していく。その時、人目に気がつくと、その人にゆっくり近寄り、鼻筋の宗教都市ゼロの紋章を見せてから、宗教都市ゼロに向かって駆けて行った。白い帯をなびかせた正にユニコーンのような神秘的な姿を見せて。


【さくらが大戦に巻き込まれるまで、まで残り100日】

初めての作品「さくら神社の防衛戦争」を読んでいただき、ありがとうございます。

タイムリミットある中、異世界でのさくらの活躍を応援してください!


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次話はゼフ王国とバジ王国の現状のお話です。

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