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秋のさくら神社祭り

今回の主要人物


【宗教都市ゼロ】

さくら(人間)異世界へ転生者した女の子。宗教都市ゼロ代表兼さくら神社神主。もふもふ同盟。

タマ(九尾の狐)さくら神社に祀られている、アーティファクト「お稲荷様」の化身。武術に長け、料理上手。

ワシ(座敷童)おばあちゃん。

くー(コロボックル)兄妹の兄。森の中を瞬時に移動が出来る。

さー(コロボックル)兄妹の妹。森の中を瞬時に移動が出来る。エスターに懐いて居る。

シゲ(ぬらりひょん)さくら神社の参謀。

メルツ(人間)孤児院の生き残り。エスターの親友。もふもふ同盟。

ちー(マインドラゴン)元ピーナッツ火山の主。さくらの眷属。普段は人代、犬化をしている。リス獣人達に崇められている存在。馬っころと強い絆で結ばれている。

 最近は、木々の葉も色づき始め、日が暮れるのも早くなって来た。

(そろそろ秋刀魚が美味しい季節になって来たんだろうな…)

とさくらは思い…秋=収穫祭と発想し、さくら神社の秋祭りをしなければ!と思い立った。


 秋と言えば、スポーツの秋、読書の秋と言う人も居るが、やっぱり食欲の秋だとさくらは思っている。


「タマさーん!秋の収穫祭やろうよ!いいよね?」

一応、祀っているお稲荷様の許可取りは必要だ。

「もうそんな時期かえ!あったかい食べ物振るまうぞえ!」

タマさんも食欲の秋のようだ。


 早速料理の候補を考える二人。そこにお料理教室の生徒のメルツさんも加わった。

「春祭りと違って、男性の移住者も居るから…それ用のメニューも欲しいですよね」

(メルツさん…男を意識してる!もしかして狙っている人とかいるのかな…)

「男の人だと…肉系がいいのかな?棒に刺したフランクフルトとか!」

「棒に刺したフランクフルトなら、焼くだけだから簡単ぞえ」


「リス獣人さん達は何がいいかな?うーん…そうだ!焼き栗とか、焼き芋とかはどう!」

「秋らしくていいぞえ!」

「せっかくなら、石焼がいいよね!」

「じっくり火を通した方が甘みが増すぞえ!」

「はじめて聞く食べ物の名前で、楽しみです」


 そこに、ちーちゃんも加わって来た。

「ご主人様、美味しい物食べれるお祭り、またやるのか?楽しみなのだ!」

「前回は金魚すくいと水風船釣りだったけど、今回は娯楽何がいいかな…」

「アタイは、体動かしたいのだ!」

(人間とリス獣人さんが一緒にできるのがいいよね…)


「小豆を入れたお手玉をカゴに投げ入れて、入った数だけ焼き栗がもらえるとかどうかな?ちょっと持ってくるね!」

さくらは子供の頃、おばあちゃんに作ってもらった、小豆入りのお手玉を5個と大きいザルと小さいザルを持ってきた。少し離れた場所にザルを置き、座布団の上にちーちゃんを立たせて、お手玉を渡した。


「そこからザルの中に入るように下手で投げてみて!」

「アタイの実力を見せるのだ!」

小さいザルには入らず、大きいザルには一個入れることができた。

「むぅ…難しいのだ…」


 ちーちゃんがお手玉と格闘しているのを見て…

「あぁ!お汁粉!!小豆湯!!あったまるし、白玉や栗入れると…タマさん!お汁粉も追加しよう!きっと女性だけじゃなく、子供達も喜んでくれるよ!」

「いいぞえ!お汁粉は事前に作っておけば温めておけば、装うだけだから簡単ぞえ!」


「そういえば、この街の独立したことをきちんとみんなに伝えていなかったね。お祭りの最初の挨拶に、独立したことも伝えることにしないとだよね…思いついたら、緊張してきた…」


 不安になるさくらをよそに、メルツさんは、

「アロンさんの鳥の唐揚げも食べたいな…」

と呟くと、タマさんが、

「フランクフルトも棒にさしてるから、唐揚げも3つほど棒で刺して用意すればいいぞえ!お料理教室総出で料理をいっぱい作るぞえ!」


 収穫祭と言うが、まだ何も収穫していない街なので、独立祭の方が合っているようである。




 祭り開始に、さくら神社の本殿でさくらとタマさんとで儀式を行い、終わるとさくらは境内に集まっている住人に対して挨拶をした。


「寒くなってきたけど、風邪ひいたり体調崩していませんか?まだこの街では何も採れていないのですが、収穫祭として今日は美味しい物をいっぱい食べて、食べ物に感謝して冬を乗り越えましょう!」

『おおぉ!』


「その前に大戦がありますけど、この街のみんなが居れば乗り越えられます!この街から攻撃する方針は有りません。」

「さくら代表について行きます!」

「みんなで協力すれば大丈夫だ!」

「アタイがみんなを守るのだ!」


「報告が遅れて申し訳ございません。先日ゼフ王国に行き、ゼフ王から宗教都市ゼロの独立を認めてもらいました。もうゼフ王国でもバジ王国でも有りません!新しい都市ゼロの統治する地なのです!もう両国を気にする必要なく、平和な生活を目指していきます!」

『おおぉ!』


「時間の許す限り、楽しんでください!さくら神社から氏子の皆さんへのお礼です!」


 挨拶が終わると、さくらも儀式用の服装から、楽な服装に着替えて料理提供のお手伝いだ。


 お手玉投げ担当は、おばあちゃんとちーちゃん。

景品は、カゴに入った数だけ焼き栗がもらえる。


 食べ物コーナーは…タマさんとお料理教室のメンバー

・唐揚げ串、フランクフルト串、お汁粉、焼き芋


 さくらは、紙コップに白玉3個を入れてから小豆湯を入れ、最後に栗を乗せる作業をしながら…肌の色の違う人間、獣人、もののけ、ドラゴン、入り混じって収穫祭を楽しんでいる光景見て…

(きっと以前の島の昔の祭りもこうだったんだろうな…)

と思った。


 そんな時、威勢のいい声が聞こえた。

「はい!いらっしゃい!いらっしゃ!シゲ特性焼きそばだよ!今日ばかりはべっぴんさんも歯に青のり付けて羽目を外して楽しんでおくれよ!」


 ソースの焼ける匂い、音…暴力的だ…

くーちゃんがお皿に出来上がった焼きそばを盛って、さーちゃんが青のりと紅生姜の係りのようだ。

(シゲさんも祭り好きだもんね)


 バージルさんが、焼きそばをシナちゃんとクボ君に食べさせていた。シナちゃんとクボ君の手には、半分こにしたであろう焼き芋をしっかり握ってる。そこにメルツさんが唐揚げ串を三本持って寄っていくのが見えた。

(メルツさん…積極的!!って言うか…このために唐揚げを提案…はっ!ジョザ村歓迎会の時、シナちゃんとクボ君唐揚げに夢中だったよね…それを利用するなんて、恐るべし肉食女…)


 境内のあちこちで、笑い声が続く夜だった。さくらは望んでいた島の活気をこの街で手に入れたのかもしれない。


 厩舎では、いつもよりグレードの高いニンジン、りんご、梨が餌として出されていた。


【さくらが大戦に巻き込まれるまで、まで残り120日】

初めての作品「さくら神社の防衛戦争」を読んでいただき、ありがとうございます。

タイムリミットある中、異世界でのさくらの活躍を応援してください!


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次話は深闇の森のお話です。

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