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第二回さくら神社会議 後編

今回の主要人物


【さくら神社】

さくら(人間)異世界へ転生者した女の子。タス村の領主兼さくら神社神主。もふもふ同盟。主人公。

エスター(人間)孤児院出身の元ゼフ王国大将。もふもふ同盟。

タマ(九尾の狐)さくら神社に祀られている、アーティファクト「お稲荷様」の化身。武術に長け、料理上手。

シゲ(ぬらりひょん)さくら神社の参謀。

ナビ(AI)3D化に成功した神社システムのヘルプ担当。

メルツ(人間)孤児院の生き残り。エスターの親友。もふもふ同盟。

ちー(マインドラゴン)元ピーナッツ火山の主。さくらの眷属。普段は人代、犬化をしている。リス獣人達に崇められている存在。


【タス村】

ラウロ(人間)タス村の取りまとめ役


【リス獣人】

イスト(リス獣人)代表。


【ジョザ村】

デリエ(人間)ジョザ村の村長。

 さくらは迷いなく、みんなの前で宣言した。

「タス村は、ゼフ王国から独立します!」


「いよいよ、さくらちゃんも覚悟を決めたって事かぁ」

シゲさんは、まだ難しい表情で腕を組んでいた。


「ゼフ王国のタス村がいいとか、他に移住したいって言うので有れば、さくら神社を移転しても、移住先までの移動する手段や食料も提供します!自分達の運命がかかっている事なので、即返答しなくてもいいです。検討してからでもいいですよ!」

とさくらは言う。


「孤児院で飢えて死を迎えるだけだった私達をこの村に連れて来てもらい、諦めていた人間らしい暮らしが出来る様になり、前向きに生きていこうと考えれるようにしてもらった事は忘れません。私達孤児院出身は、さくらさんについて行きます」

 とメルツさんが言い、エスターさんも頷く。

(エスターさんも、ゼフ王国に見切りを付けたのかな…)


「何も無いところから、住む家まで提供してもらい、タマさんに色々面倒を見てもらって、タス村がノストラに襲われ家族を奪われた辛い過去から踏み出す事が出来ました。タス村出身の私達も、運命を共にします」

「わらわは、何もしていないぞえ!一緒に美味しいものを作って楽しんで、辛い話を時々聞いてるだけぞえ!」

ラウロさんの発言に、タマさんが反応した。

(タマさんは、お料理教室の先生だけじゃなく、メンタルケアもしてくれていたんだね。流石さくら神社のお稲荷様だね)


「ピーナッツ火山から溢れるモンスターから助けていただき、安全に暮らせる場所まで提供してもらい、美味しい食料や温泉まで用意してもらい、何の不満がありましょうか。崇めるちー様もお近くに居られる場所ほど私達が理想とする場所なのです」

「アタイに任せるのだ!ご主人様と一緒に、皆んなを守るのだ!」

イストさんの発言にちーちゃんが頼もしく答えた。


「昨日敵国から、私達の亡命を受け入れてもらばかりで、こんな大事な会議に参加させてもらい、さくら領主には感謝いたします。恥ずかしながら、初めて知った事ばかりで混乱しているのが正直なところです。亡命する前に、バジ国王宛に絶縁を示す手紙を預けて来ました。私達も戻る道は絶ってここに居ます。運命を一緒にさせて下さい。あと…懸念されているオリハルコンの武器や防具はこれ以上バジ王国では増えないでしょう。バジ王国でオリハルコンの加工が出来る職人はバージルただ一人、一緒にタス村に亡命しております」

「それじゃぁ、バジ王国の武器や防具に怯える必要はないのかぁ、そいつはありがてぇ!」

とデリエの発言にシゲさんが安堵する。


 孤児院組代表のメルツさん、タス村まとめ役のラウロさん、リス獣人代表のイストさん、元ジョザ村村長のデリエさん、誰も反論は無いようだ。


「悩んでいる事があって、独立した後住む場所?拠点?をどこにするか何だよね。候補としては、①今のままこのタス村②大戦時守りやすそうなタス村とヒク村の中間の深闇の森を整地した場所。通行税をゼフ王国とバジ王国から巻き上げれるしね。③ 大戦時守りやすそうなタス村とヒク村の中間の深闇の森を整地した場所までは一緒なんだけど、タス村とヒク村もそのまま占領して、タス村にはタス村出身者、ヒク村には元ジョザ村出身者が生活。ただ大戦時はタス村とヒク村が危険になっちゃう。どれがいいのかな…」

「出来れば、思い出のあるこの地に居たいです。」

「さくら神社が大戦時に、各王国出身者を攻撃の盾にさせているみてぇで③は気分が良くねぇなぁ」

 さくらの提案に、ラウロさんとシゲさんが意見を出した。他の者はどの案でも従うようだ。


「それじゃ決まりだね!①を採用して、独立する都市の場所は、このタス村だね!その代わり、ヒク村までさくら神社の領地にするね!」

さくらの決定に、ラウロさんが感謝する。

 

 さくら神社に敵対する者は、さくら神社には辿り着く事が困難で、もしさくら神社の敷地内に入れても呪い状態になり、徐々に衰弱していく。


「デリエさんは初めて聞くかもしれないけど、私は異世界からの転生者。ゼフ王国に召喚されて、タス村の領主をゼフ国王から任命されたんだ。今まで悩んでいたの…タス村の村長じゃなく領主を任命って変な言い方じゃない?皆んなも領主って言うけど、村長とは私のこと言わないもん…タス村を中心とした領地の主って事だと解釈できるでしょ。タス村、ヒク村、その二つの村を結ぶ街道を領地にします!タス村とヒク村という名前は、この時点でなくします!宗教都市ゼロと名目し、さくら神社を信仰するものとします!」

ついに、さくらも動き出した。


「エスターさん…ゼフ王国から補佐で一緒にいてもらったけど、祖国を裏切ることになっちゃうけれど…これからも一緒にいてくれるかな?」

「さくら殿、もちろんだ!本当の敵は、ゼフ王国でもバジ王国でもなく、ノストラ。その進む道こそ私が望むものだ」

(ありがとう、エスターさん)


「タマさん、これからいう文書、4枚書いてもらってもいいかな?」

「いいぞえ!」


タマさんは、墨をすり、筆を用意する。


「ゼフ王国からの援助皆無、バジ王国からの攻撃、これらの両国からのタス村への対応を村民で協議した結論として、タス村は本日をもってゼフ王国から離脱し、宗教都市国家ゼロとして独立します。タス村、ヒク村、その二つを結ぶ街道を領地とし占拠します。今後、ゼフ王国、バジ王国、ノストラからのいかなる攻撃、要求に屈しないことを宣言します。また大戦時は中立の立場をとります。 さくら神社神主兼宗教都市ゼロ代表 さくら」

 

 さくらの言葉をタマさんが半紙に書いていく。


 書き上がった物をシゲさんに渡して、

「ゼフ王、オーサム大将、バジ王、オスロの机の上に置いて来てもらえるかな?」


「任せておけ!いよいよ、さくらちゃんの宣戦布告だなぁ」

シゲさんは、タマさんの書いた手紙を持って、集会所を出た。


「皆さんは、今まで通りの生活のまま変化は無いので安心して下さいね!」

とさくらは最後をしめた。


 さくらは、スマホをポチポチし、ヒク村までの街道とヒク村をさくら神社の領地にし、ヒク村の廃屋を全て撤去し更地にして、ヒク村の入り口に鳥居を建てた。

初めての作品「さくら神社の防衛戦争」を読んでいただき、ありがとうございます。

タイムリミットある中、異世界でのさくらの活躍を応援してください!


さくらの活躍を応援していただける方は、ぜひブックマーク、評価(下部の☆☆☆☆☆)にて、後押しお願いします。

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次話は宗教都市ゼロとして独立宣言の手紙を読んだ各王国とノストラの反応のお話です。

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