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元に戻ったスキル名とさくら神社の初期設定

 もう会えないと思っていた稲荷神社の住人(人ではなく、もののけだだったけど…)と再会し、転生してから張っていた気が自然と緩んだ。そんなとき…またもや機械的な声が頭の中に聞こえ、体がビクっとしてしまった。みんなの視線を集め、さくらは顔を真っ赤にしてしまった。


(うぅ…恥ずかしい)


ここからは、さくらの頭の中の会話である。


「ジョブのゲーマーが仮登録になっています、スキル【引きこもり】持ちのみが選択できるジョブのゲーマーを有効にしますか?」

(スキル【引きこもり】のおかげで情報ウィンドウが使えているんだもんね。もっと便利になるのかな…)

「ジョブをゲーマーに正式登録してください!」

「さくらのジョブをゲーマーに設定完了しました」


(この世界はどこぞの神殿に行かなくてもジョブの設定ができるか…神殿?神社だから?)


 さくらは、ジョブを正式にゲーマーにした。

すると、今までぎこちない話し方だった頭に響く声が、流暢な言葉に変わった。


「今後、スキルや能力などの説明を補助するヘルプ機能が使用可能になりました。ヘルプを担当するのは、わたくしナビがサポートさせていただきます」

「ナビさんよろしくね!」


「タマさんより変えられていたスキル名を元に戻します」

(王の間で恥ずかしいやりとりさせられたのにぃ…タマさんのいたずらだったのか!)


 さくらはタマさんをみると、タマさんは、ばつが悪そうに舌をだした。

まるで、さくらとナビとの会話が聞こえているかのようである。


「スキル【おばあちゃん子】がスキル【座敷童の加護】に戻されました。さくらに【幸運】が付与されました。このスキルにより、おばあちゃんがさくらと一緒に召還されています」

(おばあちゃんは座敷童だったんだもんね、この変化は納得。島民が誰もいない島なのに、いろいろ援助されていたのは、おばあちゃんが座敷童だったからなのかな…)


「スキル【おいなりさん大好き】がスキル【九尾の狐の加護】に戻されました。このスキルにより、タマさんがさくらと一緒に召還されています」

(私もおいなりさん大好きだけど…タマさんが一緒に召還されてるなんて思っていなかったよ)


「スキル【草むらのお友達】がスキル【コロボックルの加護】に戻されました。このスキルにより、くーちゃんとさーちゃんがさくらと一緒に召還されています」

(くーちゃんとの関係を指しているスキルだとは思ったけど、くーちゃんもこの世界に来てくれたんだもんね!妹のさーちゃんもつれてきてくれたしね!)


「スキル【金運アップ?】がスキル【龍神の加護】に戻されました。このスキルにより、しろさんがさくらと一緒に召還されています」

(えっ!白蛇のしろさんって…龍神様だったの!元の世界で飲んでいた手水舎の水が体に良かったのは、そのせい?あっ!王都で飲んだ水もドラゴンの口から出ている水だったよ!あれを飲んでから、状態の病弱も解除されたし…しろさんもこの世界に来てくれていたんだね。ありがとう!)


「スキル名の修正は以上になります」

「ナビさん!ちょっとまって!スキル【引きこもり】がまだ残っているよ!」

「スキル【引きこもり】はタマさんより、名前のいたずらはされていません。正しいスキル名です」

「うぅ、そんなぁ~」


「ジョブのゲーマーとアーティファクトのお稲荷様をリンクさせますか?」

「リンクさせると何かいいことあるの?」

「神社の運営ゲームが解放されます」

「運営ゲーム!リンクさせる!」


「ジョブのゲーマーとアーティファクトのお稲荷様のリンクが成功しました。神社の運営ゲームが解放されました。神社名を決めてください」

(おぉ!運営ゲームの初期設定するみたいじゃん!)

「神社名はさくら神社!」


 神社の入り口にある鳥居の柱に大きく、さくら神社と刻まれた。


「さくら神社の紋章を決めてください」

「紋章?何に使うの?」

「MMOが好きなさくらに、神社運営ゲームをわかりやすく説明します」

「う。うん」

「神社をギルドだと思ってください。さくらさんは、タス村に神社というギルドを作り、神社名はギルド名。今居るさくら神社はギルドハウスのようなものです」

「なるほど!」

「ギルドマスターがさくら神社の神主になるさくらさんになります」

「ギルドマスタ!!」


「神社の氏子(神社を信仰する者)を増やしていきます。一日一回だけ氏子はおみくじを引くことが出来ます。そのおみくじに表示される数字が神社ポイントとして加算されます。【座敷童の加護】はさくら神社に所属したもの全員に【幸運】を付与されるので、おみくじの神社ポイントが2倍になります」

(村民が居ないのに、どうやって氏子を集めよう…)


「もう一つ、神社ポイントを獲得する方法があります」

「どうすればいいの?」

「さくら神社に悪意を持って近寄るものを成敗し、浄化した存在に応じて神社ポイントが加算されます」


「争い事はいやだよぉ…」

「情報ウィンドウ右上のマップを見てください」

「う、うん…」


今、さくらの居る場所を航空写真で見ているようなマップが情報ウィンドウの右上に表示されている。


「マップを縮小してください」

「う、うん…」

さくらの周りにあった白い点だけではなく、マップを縮小して広範囲が見えるようになると、無数の赤い点が、さくら神社の周りを取り囲むように点在していた。


「赤い点が、ゴブリンなどのモンスターや、さくら神社に対して敵意を持っている人物を表示しています。白い点はさくら神社に敵意を持っていない者です」

(めっちゃ、今危険なんじゃ…)


「神社に悪意を持った者は、近づこうとしても、道に迷い鳥居をくぐることはできません。一本道などにした場所のみ神社の結界を解けば、その道を進んで神社の境内に入ってお稲荷様を破壊しようとします」

「そんな罰当たりなこと駄目だよ!」


「神社ポイントを使って、近距離攻撃できる狛犬や、遠距離攻撃ができる狛犬、式神などを配置して、成敗し浄化するのです。タワーディフェンスみたいなものです。言い換えれば【神社ディフェンス】です」

「そういわれると面白そう!私、タワーディフェンス得意だよ!」


「神社の境内の拡張、建物の設置、部屋の増設、施設の設置なども神社ポイントを使用して可能です」

「お風呂を大浴場にすることも?」

「可能です」

「温泉にすることも?」

「可能です」

「夜更かししてもタマさんにみつからない自室にすることも?」

「不可能です」


タマさんを見ると、さくらを見て、鼻のあたりに人差し指を持ってきてノンノンと左右に振った。絶対、私とナビさんのやり取り見てるよね。


(王都からタス村まで使った馬車の馬を飼育する厩舎、エスターさんの部屋、くーちゃんとさーちゃんも部屋いるのかな?)


「前世のデータ引継ぎをし、新しいメンバーとしてエスターさんとさーちゃんが加わったタイムリミットの有る経営シュミレーションゲームだと思ってください」

「そう考えれば、わかりやすいね」


「さくら神社の紋章はどんなデザインにしますか?」

(そういえば、さくら神社の初期設定中だったんだ!)

さくらは、5つのハートマークとその中央に花弁を思い浮かべた。


「さくら神社の紋章を登録しました」


神社の入り口にある鳥居におおきく刻まれた【さくら神社】の上に、桜の紋章が刻まれた。


「さくら神社の初期選択として、周囲を森にしますか?小川で囲みますか?」

(くーちゃんとさーちゃんは森の方がいいはずだよね!)

「さくら神社の周囲は森に設定します」

「さくら神社の周囲を森に設定完了しました」


「さくら神社を平地に設置しますか?小高い丘の上にしますか?」

(見通しが良い方がいいよね!)

「小高い丘の上でお願いします!」

「さくら神社を小高い丘の上に設定しました」


境内の鳥居から、ふもとのタス村まで石段が出来た。


「さくら神社に所属する者を設定しますか?」

「それは、みんなに確認してみるよ!」


「わかりました。以上でさくら神社の設定は完了となります。続きまして…」

(続き??)


初めての作品「さくら神社の防衛戦争」を読んでいただき、ありがとうございます。

タイムリミットある中、異世界でのさくらの活躍を応援してください!


さくらの活躍を応援していただける方は、ぜひ評価(下部の☆☆☆☆☆)にて後押しお願いします。

その応援がはげみになります。


次話は、衣食住の衣食の解決策が…

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