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さくらの隠ぺいされたスキル

 国王は強力な武器の持っていないことに落胆し、スキルについて確認する。


「【おばあちゃん子】とはなんだ?」

「おばあちゃんになついて、おばあちゃんが大好きってことだと思います……」

「何か効果はあるのか?」

「無いと思います……」

「チッ」


(おばあちゃんもさくら大好きだよ。おばあちゃんも辛抱するから今は我慢するんだよ)



「【おいなりさん大好き】とはなんだ?」

「元居た世界にあまじょっぱい食べ物においなりさんというがあり、それが大好きってことかと思います……」

「何か効果はあるのか?」

「嗜好品のアピールだけかと……」

「チッ……使えん。」


(おいなりさんを悪く言うやつなぞ、この世の終わりを見せてやるぞえ)



「【草むらのお友達】とはなんだ?」

「草むらに住んでいる小人さんとお友達なんです」

「汚らわしいゴブリンと友というのか!」

「ゴブリンなんて凶暴なモンスターじゃないです。お友達は民族衣装を着た、すごくかわいいらしい精霊さんです」

「フン……使えないスキルばかりでごまかしているんじゃないのか……怪しいもんだ」


(さくらいじめる人嫌い! さくらから、すごくかわいい妖精さんて思われてたんだ! うれしい♪)



「【金運アップ?】とはなんだ? しかも、? が付く疑問形のスキルなぞはじめてじゃ」

「もしかしたら……金運がよくなるかもしれないっていう可能性があるのかもしれないです」

「唯一戦争資金に効果あるかと思ったら、可能性があるかもしれないだけなのか」

「はい……」

「ハズレだな」


(ほう、ワシをハズレとぬかしおるか……しかと覚えておこう)



「最後の【引きこもり】とはなんだ?」

「外に出ず、おうちの中にこもって外出をあまりしないことです」

「クズ人間を表しているではないか!」

「うう……」


「何一つ使えるスキルが無いではないか! もういい時間と経費の無駄だった事がわかった! さくらは、最前線のタス村の領主として赴任せよ。一年後の開戦時には最初に交戦する場所となるはずだ! 期間内にバジ王国からの攻撃から守り抜けるよう準備しろ。補佐としてエスターを付けるように。以上」


 それだけを伝えると、ゼフ国王は王の間から不満そうに退出した。


 異世界からの転生者を戦争の切り札ではなく、開戦時の時間稼ぎになればというような捨て駒としてつかう判断したのだ。


さくらのステータスを失笑した国王も、王の間に居る神官や騎士は、まだ知らない……

さくらの守護がどのような存在かも……

さくらの守護を怒らせたことも……

さくらのスキル名をいたずらして意味不明な名前に変えて本来の内容が隠ぺいされていたことも…


そしてさくらの守護者も、さくらが危険な地に行くことになるとは想定していなかった……

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