残りの神将前編
「兄さんの問題も片付いたしサヒカワ以外の神将をやっちゃおうか!」
「あの、すいません。お2人はまだ全力を出していないんですよね?」
部隊のリーダーから質問される。
当然本気ではない。危険性は魔力を鍛える前から言われてる。
「全力を出したらどんなことなるかわかりませんから。それよりも色んな仕事を迅速に鮮やかに出来る貴方達を尊敬してますよ」
いつだかニーナさんや兄さんが言った借り物の力の意味がわかった。他の人もこれを知ったら同じ様に強くなるだろうし、国の皆がいきなりこんなに強い力を手に入れたら国が混乱するに決まってる。
「はぁ、ありがとうございます」
納得はしてないようだ。でもそのうちアケドラタツクロ様に強くしてもらうか、教えてもらったらこの気持ちがわかるはずだ。分からない人はこの部隊には入れないだろう。
「私が捕まえた神将や信者達はどうしますか?一応まだ生きてます。皆魔物ですけど、もし必要ならお渡ししますよ?」
「そうですね。アケドラタツクロ様からは、生かしておくとどうなるかわからないから、ニーナさんの方で封印されてるならそれで構わないと言われてます」
「わかりました!たっぷり反省させてから処分しますね!」
「そういえばニーナさんのその中に入れた魔物が死んだら魔力ってどうなるんだろ?兄さんは死んだ魔物の魔力は倒した人と世界に還元されるって言ってたけど」
「えっとね、ホー。ジンに聞いて私なりに確認したんだけど、私(達)のアイテムボックスは異世界扱いだからどっちにも還元されないの。このやり方で魔物を倒しても私は強くならないみたい」
「えっ!それじゃあ魔力がこの世界から減っちゃうの?」
「それが、魔力を回復するのって魔力フードを食べるか、空気にあるのを取り込む他に、体内でも生成されるみたい。微々たる量だけど、ほら私達からなら少しでも魔物達の魔力より多いから結果は増えていくらしいよ?」
「じゃあニーナさん以外は俺達に魔力でアイツらを倒してってのはそこまで考えてるんだ。昔から兄さんは考えてるなぁ。俺もニーナに相応しい男になるため頑張んなきゃ!」
「多分ジンはそれ以外も考えてるらしいよ。それじゃあ私もホーに相応しい妻になるため頑張んなきゃね♪」
隙きあらばいちゃつく2人を見て恋人が欲しくなるアケドラタツクロ直轄部隊。部隊の特殊さ故に恋人も選ばないと仕事に支障がでるのだ。
もちろんアケドラタツクロの様に上手くやればいいのだけど、ここのメンバーはその手のやり取りは下手なのだ。
アケドラタツクロによる、強くなったことへの増長を抑えるために選ばれたと理解しているメンバーだが、
もしかして恋人探しに発破をかけるためではないかと考えてきた。
「それじゃあ突撃しますか。情報が漏れたら困るので会話はこれからは必要最低限でお願いします!」
「わかりました!」
「はい!」
ホーの魔法で死ぬか、ニーナのアイテムボックスに入れられ消えるかの2択でここのアジトも簡単に終わった。
ポロッサ以外はアジトの中枢に人間がいなくて楽だと考えるニーナとホー。
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