ポロッサへ
アケドラタツクロからとうとうポロッサのアジトが判明したと連絡が来た。
多分コピーも沢山いるだろうし、何より裏組織に入ってる"ただの人間"も大勢いるだろう。
けどもう迷わない。問答無用で殺すつもりはないけれど容赦はしない。
「普通の商店に見えるよね?」
確かに大きめのコンビニくらいの店で、日用品を売ってるようにしか見えない。
けど確かに地下室があるみたいだ。神将お得意の人の気配はないけれど、地下室への階段があるのが魔法でわかる。
久しぶりにブックマーク以外の移動魔法を使って地下室へ。出た先に見張りがいて、いきなり現れた俺達に驚いいてる。
「お前らどっから現れたん」
下っ端と話しても意味はない。さくっと眠らせてドアを開ける。
ぱっと見は会社の事務所みたいだ。いや、実際事務所なんだろうな、まともな会社じゃないだけで。
アケドラタツクロになるべく生け捕りと言われたので数日眠るだけの魔法で制圧しとく。
事務所を出て通路を歩いてると、通路の左右にいくつもの部屋が見える。ご丁寧にドアプレートに内容を書かれている。
バレない自信の現れかただの馬鹿かのどっちだろう。今までの敵の様子からは判別しにくいな。
[薬開発部門】
きっと覚醒剤や麻薬のような物なんだろうな。
「ここは私にやらせて!」
ドアを開け睡眠の魔法をかける。ここまで同じ方法で制圧出来てる。ワンパターンだけど先のことを考えてこれが良いと結論にいたった。
ニーナさんに渡した連絡用アイテムボックスはアケドラタツクロにも繋がるように変化させている。
それを使い制圧出来た場所を教える。
捕まえるのに物証等も欲しいだろうから部屋の中はそのままにしてある。
かなり広い地下室のようだ、地下2階まである、降りていこう。ここからは魔物もいるのか。
「ジン!ですので!」
今まで見てただけのヴィティが俺に大きな声で名前を呼んだ。
また同じような部屋がならんでいる?
かねもちようしはいどれいほかんばしょ?
ドクンッ!
しんぞうがいたい。
くびに温かいものが。手に柔らかい感触。
危ない。何がケジメをつけるだ。2人がいなかったら、また我を失う所だった。癖になったのか、自分の元々の性格なのか怪しいな。
ただ、あの常識の声は聞こえない。
ミラもヴィティも何も言わない。ただ、ミラは強く手を握りヴィティは背中に乗り首に噛み付いてる。
「大丈夫。また2人に助けられた。ここは男の俺が入っちゃいけない場所だ。ミラとヴィティで中にいる人を助けてあげて」
「わかった!私は信じてただけだから何もしてないよ?」
「ちょっとお腹が空いてジンの首を齧って遊んでただけですので」
全く。もっと頼りになる男にならなきゃな。
ヴィティにもこんな直接気を使われるなんて、たまには少し優しくしてやるか。
大小様々なローブを用意して回復魔法を付与しておく。
飲水が出る魔石と調理器具に食材と料理を別のアイテムボックスにいれてと。
料理はココ、アッシュ、ジュリの力作だ。消化に良い物まで、これは風邪とか引いた時用にってマーヤさんの字か。あとは目を瞑って両手を上げとくか。このポーズは誰が広めたのか。
『悪意と敵意の無さを示すのにわかりやすいのは手を広げるのと腹を見せることが、どこの世界も常識ですので』
っと、さっきの心の声聞かれてないだろうな?
『男のツンデレなんて需要無いものは聞いてないですので』
バッチリ聞かれてた。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




