山籠り
修行と言えば山に入る。古来から日本で伝わる伝統的な修行だ。
美人な嫁を連れて騒がしく空を飛ぶ猫と一緒の修行は俺が初めてだろう。
今の敵の強さはイベッカ周辺の魔物か、タミキの神将シンダラ程度の強さだ。武具も使わず魔力もできる限り抑えて戦うと1体なら問題なく勝てるが複数になると途端に危なくなる。
これでは駄目なのだ。もし、何かの状況で全力を出せずシンダラ以上の敵が沢山出てきたら死んでしまう。そうならないためにはもっと強くならなければ!
〜一方その頃〜
「はい!これで終わり!あの集団は狭い空間の中で延々と永遠に死ぬまで出れません!人々を苦しめた罰として寒くなったり熱くなったりを繰り返します」
「流石俺のニーナさんだ!一瞬で終わらせたね」
いつの間にか僕から俺に変わってるホーエンハイム。
圧倒的な強さに慣れてるアケドラタツクロの直轄部隊でも2人の強さは異次元としか言えない物だった。
「もう!ニーナって呼んでって言ってるでしょ?それに特殊部隊の皆さんが情報を集めてくれたから戦いやすかったんです。ありがとうございます」
2人の気軽いやり取りに我等が主、アケドラタツクロの愛の深さを思い出し、愛が強い者ほど強くなれるのかと勘違いする部隊の面々。
心に秘めた思いとは裏腹にテキパキとアジト内を探すのは日頃の訓練の賜物だろう。
そして、この2人より強いと言われるジン様とミラ様はどのくらい愛し合ってるのだろうかと色々恐れられてる。
「あっ!ジン!お姉ちゃんとホーがイナワッカのビカラって神将を倒したって!お姉ちゃんのアイテムボックスに閉じ込めたみたい!」
やっぱりニーナさんのチートはどチートだなと自分を棚に上げて思うジン。
身体はボロボロだ。一斉に襲われても対処は出来るようになった。しかし魔力を抑えてるかららこそ、最低限の出力とはいえ無限に魔法を使えるから勝てたようなものだ。
自分の理想にはまだ程遠い。
「オッケー!いつまでも同じ所で戦っても仕方ないか。同じ感じで上を目指そう」
「ねえ?そういえばメイ達と一緒に戦ってた時もそうだけど、直接戦わなくても魔力でステータス補正?っていうのあるのはなんで?」
あぁ、ミラにはそれの説明してなかったな。俺等迷い人はパーティーの経験値分配みたいなのだと勝手に脳内で変換出来るけど、そんな物こっちにないし。
「えっと、パーティーを組んだら魔物と戦っていない人に魔力の補正があるのは、戦ってる人と手を出してない人、このどちらも一緒のパーティーだと認識があればその恩恵を受けれるんだ」
「えっ?気持ちの問題なの?じゃあ強い魔物でも大人数で取り囲んで倒したらもらえるの?」
「勿論。ただ、魔物を倒した時の魔力は少しだから人数が増えたらその分一人当たりは減るけどね。あと、詳しい線引きはわからないけど距離がありすぎたら駄目かな」
「そうなんだ。不思議だねー」
そんな会話をしながらでも戦えるようになってきた。
生前、武術の才能がない漫画の主人公に憧れて格闘技は齧ってたけど、その頃よりずっとキレがある。ありがとう魔力補正!
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。
リアルが忙し過ぎて何故か別の話を作ってしまいました。
屑国王に召喚された勇者は、悪魔と契約を結んで好き放題生きる予定だったけど上手くいかなかった。
これを不定期で掲載しようと思います。少しでも興味が湧いたら閲覧してみて下さい。




