閑話〜あの人は今〜
〜ウバリで捕まえて〜
「違う!私は悪くない!女狐を捕まえて!」
「わかった、捕まえるのに貴女の話を聞かせてほしい。ゆっくり全部聞こうじゃないか」
「ふむ、孤児院に忍びこもうとする変質者がいたので捕まえてよかった。エイト殿に良いところ見せれただろうか」
〜意外な集客効果〜
「焼いて焼いて揚げて揚げてアイテムボックスに入れてー!」
「色んな味付けやってこう!ミー姉なら食べるよきっと」
トーアと孤児院の中でも若いメンバー達ココ(女子)、アッシュ(男子)、ジュリ(女子)が屋台で客が集まる前にいっぱい焼いてる。
いい感じで焼けたらジン宛のアイテムボックスに入れると後でお金や肉が送られてくる。
白米は先生ことマーヤさんの仕事で、米の他に穀物や野菜、果物は魔法で促成栽培して収穫が大変だと笑っている。
「おっ、子供達、豪快に焼いてるね!焼き立てを貰えるかい?」
「まいどどもー」
排他的とは言え、何年もいると多少は外の人間という意識が少ない人も出てくるのが、ウバリの良いところでだろう。外と中の境界線がわりとゆるい。
そして料理を客がいなくてもすることにより、匂いが広がり客を呼ぶ。ジンに渡すつもりがあまり作れなくなるという嬉しい誤算。
〜お抱え魔術師と長女〜
「ええい!まだか!?ジルーニャが持ってきた金属の成功例は!」
「はっ。似たようなのは作れますが同じ物は未だに」
「強度も魔力の内蔵量全てがアレに及ばず一欠片しか作れない物を似てると申すか!」
「私共の魔力では今はこれが限界かと。今度複数人の魔術士で力を合わせてみます」
「うむ!アレが完成すれば我が国はますます繁栄する!頼むぞ!」
「お父様、あたしがその金属を見つけた人を誘惑するから婚姻の件は無しに」
「ならん!あれはジルーニャが見つけたと言ったものだ!それ以上の検索はご法度となる。それにその金属の発見者が女だったらどうする!」
そもそも妹を襲撃して手柄を横取りする奴は王族として認めんがな。
〜とある空間〜
「ほらね?私が言った通りだ。彼は私達より先に手掛かりを見つけたよ」
「ふん。あの落ちこぼれが私達を警戒して対策してただけでしょ?見つけたのはたまたまよ!」
「だからこそ私達では無理なのを認めるべきだ。私達は世界の舞台装置なのだから」
ったく仲いいんだか悪いんだかあの2人は。
と、ヒソヒソ他の神達が呆れてる。
「とりあえず私はヴィティを通して今後の方針を伝えるよ」
「私はヴィティを認めてないからね!何よ!名前は神になる前に付けるのルール違反でしょ!しかも私を差し置いて純白とか気に食わない!」
「残念。ヴィティは彼が考えて付けたものだ。誰かに言われた訳じゃないし、神としての真名でもない」
そろそろエネルギーの対処について話したいけど関わり合いたくない神達は2人のやり取りをずっと見ている。
〜記念日〜
「そういえばこっちの人ってあまり記念日がないですよね?」
「確かニホンはいっぱいあるんですものね」
「はい!正月から始まり年越しまでいっぱいあります。産まれた日を祝う誕生日とかも」
「こっちではいつ死ぬかもわからない人が多いから、結婚記念日とか個人的なのが多いかしら。毎年の誕生日はないけど、1人前の18歳とそこから2年後の20歳はあるわね」
「いわゆる毎日が記念日ってやつですか」
「そうそう、ミラなんてきっとニホンの風習を知ったらきっと毎日お祝いするわよ」
一方その頃
「ねえジン!後1時間で初めてキスした記念日!その3時間後は……でその後はね……」
「み、ミラ様。そのペースだと生活がお祝いしか出来なくなるですので」
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




