二人の仲間
まだ店も開いてなく、町の外に出るならマーヤさんとニーナさんの許可をとる必要があると、2人を説得し孤児院の庭へ。
椅子とテーブルがあるので座らせて貰う。他の人の姿は見えない。
「で、どうして魔物討伐をしたいのかな?それとなんで俺?よく知らない人に着いてくのは駄目だよ?」
「ジンさんに頼もうと思ったのは、僕はジンさんと会ってないですけど、先生とニーナ姉さんが優しそうな人だと言ってたので。」
「ホーはお姉ちゃんにべったりだからねー」
ホーエンハイム君はミラちゃんを睨んで続ける。
「それに迷い人って、少し変わってるけど、凄い特技を持ってるのにお人好しって特徴があるらしいんですよ。だから旅をする目的があるジンさんなら、魔物を倒す手段があるんじゃないかなと」
「あっ、別にジンさんが変わってるって私は思ってないです!」
「別に僕もそんなこと思ってる訳じゃないよ。さっきから邪魔しないでよミラ」
はーい。と返事をするミラちゃん。
「なるほど、俺がお人好しかは置いといて、これから魔物討伐しようとしてるんだし、戦う力が無いって言ったら嘘になるね。二人は強くなりたくて魔物を?」
「強くはなりたいですけど、仕事をしてても親がいない僕らは、どうしても変わった目で見られますから、個人で稼げる冒険者が都合がいいんです。実際に話してみて、僕達と目線を合わせて話をしてくれてるジンさんは優しいと思いましたよ。」
「魔物を倒せばお金が手に入るし、魔物によっては美味しいお肉が食べれるの!」
「なるほど、でも窓から見てるマーヤさんに心配かけてまですることじゃないと思うんだ」
二人は後ろを驚いて振り返るとマーヤさんが窓を開ける。
「あら、三人ともおはようございます。難しい顔してどうしました?」
「おはようございます。昨日はお世話になりました。町の外に出る前に、この子は達とお話をしてました。食器を洗ったので返しますね。美味しかったです」
「ご丁寧にどうも。それで3人はどんなお話を?」
マーヤさんも外に来たので、話したことを説明すると当然マーヤさんは困った顔をしてる。
「それは危険だしジンさんに迷惑じゃないかしら?」
「迷惑ではないですけど危険があるので、子供を、しかもお世話になった人の子供達を連れてくのは躊躇します」
「僕達は連れてって貰えればそれでいいんです!ゴブリンならきっと倒せます!将来1人でも戦える力を今から鍛えたいんです!それに14歳になっても、僕らとパーティーを組んでくれる人なんてこの町にいません!それなら今しかチャンスがないんです!」
凄い勢いでお願いするホーエンハイム君に隣で頷くミラちゃん。
しかし、大きくなって2人で戦うなら、今俺と一緒の方がいいんだろうか?素直そうだし、町から離れない草原で戦うなら大量の魔物と遭遇しないだろうしな。
「確かに私が町から出て、将来2人が危険なことをするより、今3人で魔物討伐した方がいいとは思います。冒険者になるならですけど、そもそも将来そんな危険な仕事を選ばなくても、とも思います」
「ジンさんの言う通り、冒険者じゃなく、お店で働いたりじゃ駄目なの?」
「ダメだよ!私達は自分の力で稼げるようにならないと!」
「ミラの言う通りです。それに冒険者への憧れもあります」
駄目だ。真っ直ぐな気持ちで言ってくる子供の気持ちを無下に出来ない。手伝う方向で気持ちが固まってる
「私としてはマーヤさんが良いならと思ってきました。こんなに冒険者になりたいなら、いずれは2人で初めて魔物と戦うよりかは、私の目に届く所で戦うほうが安全だと思います」
マーヤさんは考えてる。20分ほど経った頃だろうか。
懐中時計をポケットから出して
「今日は14時までにここに帰ってくること。1分でも過ぎたら二人が外に出るのは許しません!それと3人のうち誰かが怪我をしてもです。ジンさんお願いしてもいいですか?」
「わかりました。今日は私も初めてですのでお昼過ぎには帰ります」
二人ともガッツポーズしてる。
「それじゃ、外に行く準備しよっか」
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。