徹夜作業
「では、今日の作業はここまでで」
あれから1ヶ月ほど牛歩作戦は続いて未だに1kmくらいしか進んでいない。表向きは。
皆が寝静まってから行動を開始するのも今日で最後
ムロオニとイベッカの"中間地点"にしっかりと120kmほどのしっかりしたコンクリートや強い魔物の侵入も防ぐワイヤーネット付きだ。
職人の常識を付与しまくった作業用ゴーレムとミラが魔力で作った素材に俺がその他の補助をヴィティの指示で行うハイスピード整備だ。
あぁ、明後日の朝が楽しみだ。
「すいません。アランさん、今日早めに終わらせて付き合ってほしい所あるんですけど」
アランさんは現場のリーダーだ。普通はありえない提案のはず、だけど即答で
「わかりました!おーい丁度良いところで今日は休んでいいぞ!」
この通り領主の息がかかった人だ。ミラも呼んでアランさんを背中に担ぎ舗装整備された場所まで移動した。
依頼内容を吟味し、3人で考えた成功報酬を貰いつつ、真面目にやれば損害の出ない仕返しだ。
「はっ?これは?」
「依頼はムロオニからイベッカまでの間、道程100kmをインフラ整備の手伝いですからここまで120kmもの距離を整備したんです。もう終わりましたよ。ここにサインお願いします。断るならギルドを通して抗議します。」
早口で言ってそう。いや、言ってるんだけどね。
アランさんは苦悶の表情を浮かべながら、
いや、これが整備されてるか私の一存ではとごねるので、
それではムロオニの人達をいっぱい連れてきて判断してもらいましょう!あなた方が1ヶ月でやった仕事と私とミラが仕事の合間にやった仕事どっちがどうなのか。と言ったら折れた。
サインを貰ってミラとハイタッチだ!しかし、なんでこんなふざけた方法をしてきたんだ?お抱えの冒険者にはならないけど、普通に依頼してくるなら受けるのに。
「ちっ!腕はあるけど結婚してるのにペアの指輪してるバカップルだから適当にやっても大丈夫な非常識お花畑夫婦じゃなかったのかよ」
すっごい小声で聞き逃せないこと言ったな。俺達の聴力なら余裕だけど。また非常識言われた。
そして前にヴィティから聞いた内容と少しだけ食い違いがある。お揃いの指輪は仲良しの証じゃないのか?
ミラの方を見ると不機嫌そうな感じで
「夫婦のペアリング見てそんなこと思うなんて酷い人達だね!」
と、アランさんとムロオニの領主に怒ってる。
この依頼をギルドに報告して、1度帰宅。
夫婦、ペアリングの常識。
『ペンダントで契約してる上に指輪を揃えるのは仲が良い証拠、ただ、それを見せつけるようにするのはバカップルに見えるですので』
騙された!ミラが喜ぶと思って色々と指輪のデザインを見たり作ったりして試行錯誤したのに、足元見られるなんて!
「ジンは私とペアリングを見える位置にするのはイヤ?」
そんなわけないさ!バカップル上等!
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