転居と開拓
「いいかい?2人とも。俺がゆっくり魔法を使うから説明はミラの話をよく聞いて覚えるんだよ。将来村を作るなら役に立つから」
森深くの場所に皆の住む場所を決めた。そのためには木をなくし平原にしなければならない。
説明が下手な俺はミラに任せた。
左薬指の指輪に魔力を通し立方体状に広げる。これは構造を理解するための物。距離は今回50mほどだ。
そして左人差し指の指輪にも魔力を通しアイテムボックスを起動。こっちは距離や物を把握してれば近くなくても収納出来るタイプだ。
一気に穴ボコになるそこら辺、そして土魔法でそれを埋める。あっという間に森の中に何もない空間が出来上がり。これを繰り返して、あっちで収納してきた皆の家を配置すれば1段階目は終了。
2人が張り切り俺とミラの出番はなかった。ジートルドさんなど街にいて不自然じゃない人達は、ウバリで冒険者活動をしてもらう。ウバリは余所者には冷たいが獣人差別はあまり無い。というか余所者は老若男女人種問わず溶け込めない。
森に戻るのはワープゲートを付与した合成チタンの板を渡してるので、街の外から森までは簡単に行き来できる。シルさんにも魔力の鍛え方を教えてないのにジートルドさん達にも教えれない。
あまり広めるのは怖いし、クコリスさんに知れたらえらいことだ。
シルさんはチタンの作り方を国王に教えたが、まともな量は未だに作れてない様子。あれを作れればさらに鍛冶やら発展するから血眼になって努力してるだろう。
久しぶりにムロオニに戻り領主と話をして、あの人達はもうこの辺にはいないと伝えたらガッツポーズして喜んでた。
改めて開拓だ!やり方はウバリの森の奥でやったことを広範囲でやるだけ。
と、思っていた時期が俺にもありました。
地面を掘り返して補強してアスファルトを使うような整備じゃなく、木で作ったガードレールみたいなのを道の両端に作るだけ。他の街はは広く場所を作ったらアスファルトで道を作って、近づく魔物は狙撃スタイルのはずだ。
自動馬車を通りやすくしてるだけの簡単な作業なのに進捗見るに滅茶苦茶遅い!というか変なやりかた。
(ゴホンですので)
?
(ゴホン!で、す、の、で)
ミラを呼び手を繋いでヴィティに頭の中で問いかける。
(最近また、困ったらヴィティに聞けばいいやくらいで、自分で考えたり自分で常識を調べたりしてないですので?)
ん、言われてみれば
(この状況における常識、と)
(ありがとねヴィティちゃん)
『腕利きの冒険者を街で囲おうとするのは領主として常識ですので』
ってお前が答えるんかい!
(つまりイベッカまでの道を作りつつ俺達をこの街に長くいさせるため?)
(なんかこういう人助けは私が思ってたのと違うかも)
(そうだね、ジートルドさん達みたいな人助けだったらいいんだけど)
(向こうがそういう考えならこっちも考えがあるですので)
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