思わせぶり
掃除ゴーレムと家の調子を見に自宅へ。
早速ニーナさんからオークの肉が来た。手紙によるとこれも低温熟成してるとか。後でミノタウロス送るか。
「で、ヴィティ?あの時ニーナさんとホーを孤児院に返した理由を聞いてもいい?まぁ、想像ついてるけど」
「もちろんですので。ジンの想像を先に聞いてもいいですので?考えを読むのはしないですので」
ミラは、あれはヴィティちゃんがジンに言ったんだと納得してる。
「クコリスさんからホーを離したかったんだろ?あの人兄の形見とか女狐に騙されたとか言ってたし」
ですので。と相槌を打つヴィティ。
「てことはあの人ホーの」
「はい。ホーの親戚とかと無縁の赤の他人ですので」
ん?無関係の他人ならなんで遠ざける?
「ホーと関係ないのに遠ざけたの?」
そのとおりだミラ。なんでなんだ?
「血縁関係はないですので、でもホーは無関係ではないですので。2人は俺が不幸から逃げて幸せを守った日を知ってるですので?」
あー。なんだっけな。聞いたこと、違うななんか引っかかる。
そうだ!ミラがポロッサで買った本のタイトルに有った気が!
「私が買ったラブホラーの小説がどうしたの?」
あの本そんなジャンルだったんだ。
「あれは自叙伝で、その中に出てくる主人公ことカイトのことを、運命の人だと付きまとう女クララがあの女ですので」
あれは確か、幼馴染の主人公と猫の獣人が付き合うも、少し離れた家に住む年下の女クララがストーカー行為を繰り返し、最終的に男女の双子が産まれ男の方を誘拐しようとするも、どうにか防ぎクララから逃げるため家族にも内緒で駆け落ちする話だよな。そしてクララは衛兵から逃げ出し行方不明の落ち。
「ヴィティは過去を見通すことは出来ないですので、でも知の集積としての情報はヴィティにも来ますので、
あの本の内容は猫と狐が変わってる以外は大体事実の可能性が高いですので。
しかも色んな街の手配書の情報と照合したところ、可愛い狐の獣人の男の子を、その人の子供だと思い込み、無理矢理手を出そうとして街から逃げてるですので」
うわ。ドン引きだわ。ミラも恐怖で引きつっている。
ジートルドさん何があの人は追い出されてる訳じゃないだよ。1番やべぇ奴だよ。ニーナさんの鑑定眼見せておこうかな。
「多分無理ですので、彼女は確信犯ですので悪意がないのが手に負えないですので」
とりあえずホーとクコリスは出逢わないようにしとかないと。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




