共存
「そういうことでしたか」
ここは差別等によって行くところのない者達が暮らす集落だった。獣人やエルフも魔物もいる。人間はさっきの1人だけらしい。
5人の魔物と獣人に囲まれてる。ヴィティは集落についてからは俺の肩だ。
無害そうだし、森の開拓をするとこの人達の生活が脅かされるのは目に見えてる。
「どっちもどうにか出来ないかな?」
「難しいと思う。ここを通らないルートを作ってもムロオニからここは近くなるし、この人達に迷惑がかかる。この依頼は受けないでおこう。大事な情報を隠してサインさせられたから罰則はないし」
「そちらの事情も伺ってもいいか?」
この集落の長で狼系獣人のジートルドさんだ。ポロッサでも色んな獣人の人はいたけどホーみたいに耳だけで、尻尾がない人はいないみたいだ。
話せる範囲で話すと難しい顔をするジートルドさん。
俺達がいなくなれば最低現状維持なのだ。つまりジートルドさんも頼み事があるんだろう。
「知性があり共存を望んでいる魔物を私達は友魔と呼んでいる。友魔を含めた種族が共存してる所を知らないか?何時までもムロオニやイベッカの人達に怯える暮らしはさせたくない」
知らない。けど知性ある魔物、友魔か、ロリヴァンパイアと結婚して子供作ってるのは知り合いにいるな。
けど、そういうことじゃない。まだだけど、可能性のあることはある。無責任にそんなこと言えないけど。
「ジン?多分私と同じことを考えてるよね?」
コクリと頷く。
いい話なのか悪い話なのかわからず固唾を飲む5人。
「あそこはいい意味でも悪い意味でも閉鎖的ですので」
2人に促されて話してみる。
「ここから西にかなり行ったところにウバリという街があります。そこの南の森なら街からの冒険者も基本1組しか来ず、尚かつその冒険者は貴方達と友好を結べると思います。
何故ならその冒険者の知り合いの子供は、将来行き場のない人達を受け入れる孤児院の村を作る夢があるからです」
「ウバリか、済まないが知らん街だ。可能性があるならどこへでも行ってみたいが、かなり遠いのだろう?私達にはこの通り女性もいるからな。それに希望を持ってそこに辿り着いたとして、私達はその者達に恐れられて拒絶されたら心が折れる」
「あの?私達がここの皆を騙す可能性は考えないのですか?」
ミラの質問に、今まで黙っていたアラクネが答える。上半身が女性の身体で下半身が蜘蛛になっている。
「それは今更よ。街の偉い人から仕事を受けて、話す魔物がいるからって理由で私達を襲わずに、会話してから決めようなんてお人好しに騙されるなら終わってるわ」
「確かに。憐憫も恐怖の目もなく、不安だけども我等を心配してくれるお嬢さんに騙されることを考えるなら、ここから出ようなんて考えてはいけないね」
大きな犬、クーシーが笑いながら信頼を寄せてる。
ただ、これは俺達が話しても答えが出ない。いきなり連れてくのはあれだな。
「少し時間を下さい。向こうの人達を連れてきます、それでお互い話し合いましょう」
「というわけなの先生。お姉ちゃんやメイとエイトを向こうに連れて行きたいの!」
「わかったわ。ミラの人を見る目を信頼するわね」
「なるほど、それで私の悪意がわかる鑑定眼のお出ましというわけね!」
えっ?鑑定眼?もちろんおぼえていたよははは。
「ニーナが行くなら当然俺も」
「夢への!」
「第1歩!」
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