思ったより浅い理由で争ってた
とりあえずあの姉妹にはお帰り頂いた。
ポロッサは入るのに時間がかかる。2人に聞こえないようヴィティを通して会話する。
(ミラ、メイとエイトってどんな関係?)
(そういう使われ方は不本意ですので)
(ごめんねヴィティちゃん。えっと今のところ友達って感じだと思う。両方。それにメイは、ううん。なんでもない)
(そっか。俺の勘も当たらないな。そう言えば、貴族の重婚ってどうやるの?魔力的にも不可能じゃない?)
(ミラ様の前でそんな質問する人には女心とか恋愛の機微が分かるなんて無理ですので。ここからはエイトにも関係あるから普通が良いわけですので)
「重婚は貴族にしか許されてないですので、でもやろうと思えば誰にでも出来るのですので
まずはアケドラタツクロのように愛に溢れてる人は可能ですので」
いや、あれは欲望に塗れてるっていうか。
そして続ける。重婚したい場合は契約魔法で魔力の固定をしないようにするのだとか。
あとは、見た目性格経済力と当たり前らしい。
重婚するに当たって女性の方も魔力の固定をするかしないかで揉めるのは貴族あるあるで定番のネタらしい。
魔力の問題は魔法で解決。まぁ、真っ当なのかな。
「兄ちゃんどうしたの?急にヴィティにそんなこと聞いて?」
「いや、エイトがあの姉妹と結婚して2人とも奥さんにってあるかもなーとか」
「えっ、嫌だよ!そんなことなったら孤児院を作れないじゃん!!それになんか目がギラギラして怖かったし」
それもそっか。
大丈夫、エイトのしたいことをすればいいさと言って頭を撫でる。
「でも、シルさんはまだしもセリーヌ様は何してたんだろうね?」
確かに、よくある話だと継承権を巡っての暗殺とかだよな。キナ臭い。ってヴィティから知識が送られてきた。
「あー、多分。次期国王候補以外は20歳までに国王が認める手柄を立てたら好きな人と結婚でき、それが認められないと国の運営に必要な所に出されるから、それで手柄を奪い合ってたのかも」
なるほどー。と感心する3人。ヴィティは知識を直接送ることも出来たのか。
帰宅出来たと思ったらジルーニャ=ヌイア様がいた。なんで家知ってるの?ストーカーさん?
まあ、王族なら国営のギルド情報見れるか。あとアケドラタツクロか。
「やあ、さっきの無礼を謝罪しに来たよ。家の前で待つのもどうかと思ったが、ギルドで待ち伏せするより早いと思って」
堂々と待ち伏せって言ったよ。でもこの真っ直ぐさは見てて面白い。
「メイとエイトは将来恵まれない孤児に、ううん。家族の愛を知らない人のための孤児院の村を作るので邪魔はしないでくださいジルーニャ様」
しっかりとしたお辞儀を見せるメイ。でもその人にそんな目的を言っちゃうと。
「おお!その歳でそれはなんとも立派な!やはりエイト殿は志も素晴らしい!」
ついに姫から殿呼ばわりだ。エイト出世したな。
「で、ジン殿は可能だと?」
いえいえ普通に接してくださいとお願いしたが、私、いや俺は冒険者であの村を救ったパーティーに敬意を払ってると却下された。
「大変でしょうけど、この子達なら出来ると思ってます。実力も信念も凄いですよ。この旅は、大人が諦めさせるより、このままやり抜いてほしいのが私の気持ちです」
「ならば人手はいくら有ってもいいわけだ」
ウンウンと頷くジルーニャ様。もう何言うか想像が
「なら私もその夢を叶えたい!」
俺じゃなくなってるし。
「お願いします!」
即答のメイ。その顔は俺に光源氏計画って言ったニーナさんの顔そっくりだ。
「メイ?そういうのは皆で決めないと?ね?エイトは?」
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




