二度寝出来る時と出来ない時
部屋に戻り魔法でシルさんの動向を確認するけど自分の部屋に戻った。とりあえずは大丈夫なのかな?
見張りはヴィティに頼もう。
しかし、何だろうな、目が冴えてる。アレ試してみるか。
昔ゴブリンの熟成の時余らした魔石。あれと付与魔法を使って実験だ。成功したらゴーレムにも応用が利きそうだ。
「おはよってあれから寝てなかったの?」
成功しなかったので仕方がない。難しかったのだ。
復興の手伝いは今日で終わり。村が壊されたわけじゃなく、3日間皆病気なってただけなので回復魔法で体調を整えて俺等の出来ることは終わりだ。
「ねえ、兄ちゃん。あの人付いて来てない?」
「気にするな、見たら負けだ」
そう言いつつ気にはなる。まぁ、最悪ポロッサに入ってから撒こう。
ポロッサ目前に着いてしまった。そしてポロッサ目前まで付いて来てしまった。いや、目的地は同じだけど一定の距離を保ったままだ。
シルの更に後ろから猛スピードでトラックみたいなのが走ってくる。バイクみたいなのも2台横に付いて応戦してるのか?
トラックが悪役?それともバイクが悪役か?
トラックには国営マーク付いててバイクにはない。エイトと2人でバイクを片付けとく。もちろん拘束して怪我をさせていない。
するとトラックから執事と見るからにお嬢様が出てきて走ってきた。
エイトの手を取り感謝してるお嬢様。執事も感謝してるみたいだ。敵意はなさそう。シル以外は。
「感謝するのはいいがそちらのエイトは嫌がってるぞ腹黒」
「あら、お兄様。頭と目が腐ってまして?いえ、私には兄などいませんでしたわお姉様」
駄目だ突っ込み場所が多すぎる。シルにエイトは名乗ってないのに知ってるし、このお嬢様と姉妹てかシルって女?
2人とも仲悪いし。エイトは俺と違ってテンプレに巻き込まれるし。
「ふん。1人で冒険者をするんだ。そのくらいの気は使うさ。気の使い方も知らないお前に言っても無理かな?あと、そろそろエイトの手を離せウラヤマシイ」
駄目だ。俺の中のカッコいい冒険者シルさんはいなくなったのだ。あれは幻。
エイトは訳も分からず泣きそうな顔をしてる。呆けてる場合じゃないな。
「すいません。私達はポロッサに戻る途中でして、その子の保護者をしてるジンと申します。あちらにいるのが妻です
高貴な方々と存じますが女性の争いにはこの子慣れてなくて」
2人を制止し、ペンダントを見せて、走ってくるミラの方に手を向ける。
「あら、失礼を私はヌイア国王の3女セリーヌ=ヌイアであちらのジルーニャ=ヌイアの妹ですわお見知りおきを」
思ったより身分が上の人だった。しかも2人ともエイトのこと気になってるっぽい。けどエイトは俺の背中に隠れてる。一方通行な相性ってあるんだな。こっちに来てからそういう恋愛見てきてないし。
メイはモテモテじゃんエイト!とかやってる。あれ?メイってエイトのこと気にしてないの?
(恋愛に片思いは普通ですので。そもそもギルドの受付にアプローチしてる冒険者は一杯いましたですので)
ヴィティにため息をされながら突っ込まれた。
この世界の受付は男女どちらとも採用される。金稼ぎが良く人当たりの良い冒険者と知り合える職場という人気職らしい。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




