魔力修行とチート
まずは魔力を感じることからだな。と言ってもこの世界に来てからそれらしき物は感じてる。雨が降る前のじとっとした感じが空気中にあるのがマナだと思う。
マナはこの世界にある魔力の素となるもので、生物や物質に宿ると魔力になる。ぶっちゃけマナを薄めて個人や物に宿った物が魔力だ。
だからマナや魔力はそこらじゅうに溢れてる。
まずはトイレにいき便器の上で手をかざす。水洗トイレだ。この部屋で一番高価なのがトイレって……
余計なことは考えないようにしよう。
魔力量の1%ほど、といっても測る手段はないのでイメージでだ。それを使い水が手から出るイメージ。
指先から50ccほどだろうか、雑巾を絞ったような感じで水が出てきた。
今の感覚を忘れないようにして魔力鍛練をしてみる。
床に座り、体内の魔力を全部右手に集めて捏ねて、球体を作っていく。この魔力の感触は、高校のときにバイトしたパン屋を思い出すなぁ。
直径14cm程になっただろうか、その魔力球を馴染ませるように右手に留まらせる。後はゆっくり身体に馴染ませながら全身に巡らせていくそれだけだ。
「つっかれたぁー!」
床に寝そべり伸びをする。座っていただけだけど精神的に疲れた。あとは魔力が回復するのを待つだけだ。
集めた魔力の密度が今度の魔力の基本となって回復するのだ。
アイテムボックスから料理を取り出す。マーヤさんとニーナさんが持たせてくれた物だ。本当にあの二人には頭が上がらない。
「いただきます」
料理も食べ終わり、魔力鍛練について考える。15歳にこの身体を設定してからきたんだから、となると。
窓の前に立ち、曇らせる為に息を吸い込もうとしたら。
175cm70kgと考えて体積は70lとして70000cm^3だからさっきの魔力球体の半径は7cmとして、身の上心配ある惨状で1436cm^3位だから約48倍と。
「えっ?」
今俺暗算でしかも一瞬で計算出来たんですけど?最終学歴馬鹿高出身の元社畜にそんな能力はない。そんな俺に暗算検定なんて物は当然ない。
と、頭の中で声がする。
『暗算検定一級持ちなら5桁の乗除は常識』
今のは誰だろうか。少なくとも俺の知ってる声ではない。そして、こんな感じでマーヤさん達と話してた時に聞こえた幻聴だ。
それに今の声、なんか引っ掛かる単語が有った気が……
暗算検定一級持ちなら5桁の乗除は常識、だったよな。
多分、暗算検定って考えたのがスイッチだろうな。でも、引っ掛かるのはそこじゃない。
一級持ちなら5桁の乗除は常識
5桁の乗除は常識
『常識』
「あっ!」
もしかして、【地球での記憶や常識も欲しいです!】って言ったんだよな。俺としては地球での自分で異世界を生きて行きたいってつもりだったんだけど。
試してみるか。なるべく自分の苦手な物で。
格闘ゲームの常識を自分に問いかけてみる。
『格ゲーするならまずは全キャラのコマンドとモーションを覚えてからやるのが常識』
なんか俺にとって非常識が飛び出してきた!
でもこれで確定したっぽい。これはカサネ様のサービスなんだろう。個人的には欲張った要求をしたはずなんだが、カサネ様は無欲と言ってたから、俺の要求を最大解釈をしたに違いない。
専門の人が常識と思ってる知識があるっていうのはかなり強みだ!これはかなりのチートではなかろうか!
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。