願いは何か
エイトとメイは隣の部屋だ。
「それじゃ、院長先生の時の流行病も、人為的で何者かがエネルギーを吸収してる可能性が高い訳か」
ヴィティに確認を取りつつ俺とミラの意見を聞きながら可能性の高そうな意見をカサネ様へ伝えるために1度あちらに行くみたいだ。
即時で伝えれないのか……
「なんか本当にヴィティちゃん神様の眷属なんだね」
確かに。普段は食事してるイメージしかない。
しかし、ヴィティはどのくらいの時間あっちにいるんだろうか?神様って時間感覚違って千年後とかに戻ってきたりして。
「かなり失礼なイメージですので」
おっ。もう戻って来たか。
「私はそんなに世間知らずなイメージあるのかな?」
ヴィティからカサネ様の声が聞こえる。
ミラは驚いてるのか止まってる。
「まさか1年もしないで取っ掛かりを掴むとは。約束を守りに来たよ」
「そうですね、折角来てもらったんですけど、その黒幕がいたら一発ぶん殴りたいんで、ぶん殴る権利と強い奴だったら強さを。ミラやホーの、皆の親と、そしてマーヤさんの旦那が死ぬ切っ掛け作ったやつをぶん殴りたいです」
エネルギー減少がなければミラや皆とも会わなかったけど、それはそれ。これはこれなのだ。
「ふふふ。やはり君は面白い。君に運命を感じた私は間違ってなかった。ざまあみろ芸術の。殴る権利は無条件だ。それが叶ったら改めて聞こうかな。ヴィティのこと頼むね」
あっ、その名前知ってるんですね。
「黒幕探すですので?」
カサネ様は帰ったみたいだ。ミラはまだ呆けてる。
頭の中で聞いてみる。(運命のことと芸術のって何)
(地球時間で日本人のニーナが隕石で死んだとほぼ同時にジンが隕石で死んだんですので、日本に隕石が落ちる確率、それに当たる確率、転生の素質がある確率、それらが重なるのは奇跡のような確率ですので、
それには意味があるはずだと思ってますので
あと、歌や絵とか字を書くのが下手を通り越したジンには共感がありますので。芸術の神は、カサネ様に、絵が上手くなる知識が有ってその程度しか描けないの?私なんてセンスで描いてるのに。と嫌味な奴ですので)
神様も結構人間味あるんだな。
「ヴィティちゃんから不思議な声が聞こえた」
ミラが戻って来たか、しかしこれからどうやって黒幕を探すかな。これが漫画なら細菌の発生場所から模様だったり文字が書かれて手掛かりを見つけるけど、そんな都合いい展開なんて。
「カサネ様や他の神達が探しますので。原因不明から、人間の負の感情での死亡からエネルギーを取るって手段まで絞り込めたなら大分違いますので」
そっか。じゃあ、日課を済まして寝るかな。ミラも色んなことが起きて疲れてるだろうし。
(では空気を読んでいつもの見回り行ってきますので)
言わなきゃ気遣い嬉しいんだけど。
(少し宜しいですので?)
「どうした?」
俺が目を覚ましたらミラも起きたので声を出す。
「実は見回りしてる時から今まで、シルを名乗ってた冒険者がメイとエイトの部屋の前をウロウロしてるので」
不審者だな、それ。あの人そんなことしなさそうなのに。
腹芸は得意じゃないけど、探りを入れるか。
ドアを開けシルさんがいる方へ顔を向けると、いない?
一応探索魔法。って角にいた。トイレに起きた風なのが変質者の感じがする。
でもなんか、悪い人じゃない気がするんだけどなぁ。
閲覧有難うございます。
ブックマークしてくれた方本当に感謝です。
ポイント付けてくれた方も感謝しています。
書く励みになっています。
拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




