夫婦の常識
なんか胸騒ぎがする。ジンの強さは信用してるし私を大事にしてくれてるのは凄い嬉しい。
私達孤児は、家族に愛されなかった証拠。家族が死んだ以外の孤児は愛を与えられなかった者。
愛してくれる人が出来ずに死ぬと言われてる。でも先生と院長先生は私達を家族として扱ってくれた。お姉ちゃんも優しくしてくれた。
そしてジンは私と家族になってくれた。ジンの一生を、私に隣でいてほしいと言ってくれた。
孤児の皆が屋台をやって、お客さんが来たのは3人のおかげだ。
ジンから聞いた日本の話は面白いのや驚くのが多い。
中でも、女性は男性に守られるって素敵。
でも、私は危険な場所もジンと一緒にいたい。
戻ってジンの所に行こう。そして怒られたら謝ろう。
私はワープゲートを使いさっきの小屋に戻り、開いてるドアの外を見た。
目に写ったのは、後ろからでもわかるくらい怒ってるジンと、その先にいる両肘と両膝がないダンジョン前にいた2人の冒険者だ。
ジンは何かを呟いている。いや、あれはジンじゃない!
ジンのいた国では人を殺すのはタブーとされていると言っていた。だけど私を守るためなら迷わずに敵を殺すとも。
でも今のジンは自分の意思で動いてない気がする。今私が止めなきゃ今までのジンには会えなくなる!
そう思った瞬間に私は動いてた。
考えがまとまらない。いや、やることは1つだ。ムカつく奴を殺す。足元に虫けらが落ちてる。
アイツらはこの手で殺す。思い切り力と魔力をぶつけてやる。
力を込め、一歩踏み出した瞬間目の前に何か見えた。
見覚えがある。何か叫んでる。また心がざわめく。
邪魔するやつは殺すのが常識だろ?
そうだ。邪魔だ。
さらにアイツらを殺そうと動く
何かがこっちを向かってくる。何か言ってる。
何故だ?よく分からないけど悲しくなってくる
ミラが叫んでる。
邪魔してるぞ。
色んな声が聞こえる。前もあったなこんなこと。
常識だろ?常識の通りに動けよ。
そうだな。常識だ。自分の行動は自分で決めるのが常識だ。そして何より。
俺の愛するミラが止まって言ってるんだ!止まるのが常識だろ!!
視界と思考が急にクリアになる。ミラが腰に抱きつき、お願いだから止まってと何度も繰り返してる。
ミラの頭を撫でてお礼を言う。頭が痛い。
深呼吸して状況を理解する。そしてミラに自分に起きたことを説明した。
すると二人ほど近づいてくるのがわかる。
「ありがとうございます」
近づいてくる方を向くとお礼を言った奴は後ろから尾行していた奴だ。もう一人は拘束されてるな、知らない奴だ。さっきまでいた冒険者の気配が消えてる。
「2人を囮に使ったのは悪かったが裏組織の幹部を1人生け捕りにすることが出来た」
5階に降りたとき感じた1組の冒険者もグルだったのか。
そして奴はまさかの正義の味方。いや、これも奴等の策かもしれない。信用はしないでおこう。
あぁ、頭がズキズキする。
「こっちの2人も幹部?」
「いや、そっちは下っ端だろう」
「悪いけど人をずっと尾行するやつの言葉が信用出来ない。そいつ等とグルじゃない証拠なんてないだろ?」
「そうだね。それは難しい。これでも国から選抜されたこういったことの特殊部隊なんだ。こんな奴等と癒着なんてしない」
ドラマでよく見る警察手帳の様な物を見せてくる。この悪ふざけは確かにアケドラタツクロの管理だろう。あの人が作った集団なら大丈夫か。
「とりあえずわかった。頭が痛いしこんな状況だ。貴族に変な口を聞いたことは大目に見てほしい」
「こんなことで君を訴えたらお家取り潰しだよ」
笑って猫車みたいなのに犯罪者3人を乗せ上へと向かう警察(仮)
「ミラ本当にありがとう」
ミラは本当によかったと手を握る。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




