魔物の生態と義兄弟
孤児院のお風呂でホーと2人で入ってる。裸の付き合い大事。そしてほとんどの家庭にお風呂が付いてるのだ。孤児院も例外じゃない。しかも結構広い!
先輩転生者ありがとうございます!
「しっかし、魔物って不思議な生き物だよね。動物に魔石が出来て魔物って訳じゃないし」
「なんだホー、知りたいなら分かる(言える)範囲で教えるぞ」
「そっか、ジンさんは知ってるんだっけ。じゃ、お願い。リザードマンが魔物で獣人がそうじゃないってのはどうしても知りたいんだ」
この大陸エッゾでは獣人差別は少ない、でもホーはきっと嫌な思いをしてきたんだろう。
俺は頷いて話始めた。
「どうして魔石が付いてるのかは俺も知らない(言えない)ただ、魔石が付いてる動物だから魔物って分け方なんだ
そして、魔石は身体強化、ほとんど食べなくても大丈夫、繁殖や増殖。大きく分けるとこの3つの特徴がある」
「オークはまだしもゴブリンが身体強化?」
「ゴブリンは繁殖に能力を割いて進化してきたからね。魔物の増え方の1つ繁殖。これは分かる?」
ちょっと照れながら頷くホー。
「魔石のある生き物は全部、他種族と子供が作れる。逆に動物は基本同じ種族しか作れない。作れても一代限りで、その動物は子供を作れない
だから、人間、獣人、エルフやドワーフとか今挙げた種族とかはハーフでも、どの種族とでも子供を作れるから、人、亜人って言い方は好きじゃないかな。同じ種族の生き物。人間ならヒト科の人間種って感じかな。
髪や肌の色が違って得意なことが違う程度の違いだもん。ま、エルフの寿命が長くて死別が辛いから閉鎖的ってのも分かるけど」
「なるほど。とりあえず知りたいことはわかったかな。ありがと。あと、お願いともう少し質問いい?」
「いいよ!どんどんおいで!」
ホーは湯船から一度でる。
「その、ジンさんって正式に孤児院にはいったじゃん?多分先生もジンさんのこと職員登録するだろうし、
でね、ここって皆家族って感じだから、院長先生がそうしてくれたんだけど
俺皆の中で年上で頼られて頑張ってたんだけど、ジンさん頼りになるし、優しいし、ジンさんのこと兄さんって呼んでもいい?」
湯船から立ち上がり、ホーの頭を撫でて
「もちろん。ホーが弟だと俺も嬉しい」
ニーナさんくらいしか見せない笑顔を俺に向けてくるホー。癒される。
異世界生活4日目で可愛い弟ができました。
「それじゃ、早速だけど、えへへ。
兄さん、質問いい?ミラの気持ちは気付いてるよね?」
ん?正直わからん。けどこの流れで気づけないほどバカじゃない。
頷いて返事をする俺に安堵の表情をするホー。
「ミラに、兄として頼ってって伝えればいいんだよね?」
「やめて!そんなこと言ったらミラ自殺しちゃいます!」
いや、自意識過剰かも知れないけど弁当作ってくれたり、旅を一緒にしたいと、懐かれてるつもりだったのに兄妹なるのが自殺するほど嫌とか普通にショック。
「いえ、なんで悲しい顔してるんですか?ミラは兄さんのこと好きなんですよ。それにもう半分プロポーズして、ミラも受けてますよ」
いや、その理屈はおかしい。常識チートで結婚はお揃いのペンダントを買うことだと知ってるし、求愛とかの仕草をしっかり調べてる。異世界で知らない間にナンパして痴漢扱いとか勘弁だからだ。
さっき、ホーの頭を撫でたのは獣人は耳のある頭を撫でるのは親愛の証だからだ。今まで撫でたかったのにずっと我慢してやっと撫でたくらい気を付けてる。
「まぁ、プロポーズは兄さんにはわかんないでしょうけど」
ホーに先生と今は亡き院長先生(マーヤさんの旦那でルケットさん)の説明をされたら。プロポーズの件は納得。まぁ、お前の味噌汁毎日飲みたいの逆バージョン的なことをあの時言ったか。
「兄さんが孤児院でご飯食べた後、ミラは兄さんのこと
既に気に入ってましたよ。黒にクルクルした髪と茶色の目がステキだって。で、オークが出て僕とミラを下がらせ一撃で倒す。あれからずっとミラは兄さんのこと好きでしたよ」
天パだけは治そうとして出来なかった(エネルギー不足)のが気に入られ、意外な事実に困る俺。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。