予想外
どうやらヴィティの正体もバレているようだ。そして思ったより人懐っこい。
「そちらの女性2人の名前を教えてよ。人間さんは誰でも個別の名前が貰えるんでしょう?羨ましい」
あれ?俺は?
「だって貴方ったら私をやらしい目で見てるんですもの。ってどうしたの?人間さん?」
「やっぱりジンは小さい方が好きなんですね」
「ジンさんサイテー」
痛すぎて声が出ない。ヴィティ、たのむ。
「待つですので!これは妖精の冗談、悪戯ですので!」
やっと痛みから開放された。俺のロリコン疑惑は晴れてないのか。
「あはは!ナニコレ?面白ーい♪お詫びに私達の村に入れてあげるよ!」
いや、もう帰りたい。許して。
入るなり沢山の妖精に囲まれたけど人見知りってなんだっけ?
「見ると聞くとじゃ大違いですので」
色々と質問に答えたりしてみると、どうやらこの子達は戦争に反対だそうだ。そこはヴィティの情報通り。
「おい、ニンゲン。我が来たぞ、頭を下げさせてやる」
誰だコイツ?イラッとするので頭なんか下げない。ミラとメイも同じだ。掌サイズの癖して高校生男子みたいな見た目だ。
(ちなみにコイツはここを統べる妖精王。名前を知りたいですので?)
(いや、その言葉で最初の文字と最後の文字分かったからいいよ。)
「はあ、ニンゲン。やはり下賤な生き物よ。で、ニンゲン。何用があってここまで来た?」
会話はどうにか出来るみたいだし、目的を話してみる。
(ヴィティ。もう1度妖精族の生態について詳しく教えてくれ)
(ですので!)
「ふん。ニンゲン。我は他の者と違って上位の存在なのだ」
「そうですか。それは失礼しました。軽食を食べたらすぐにいなくなりますので」
(打ち合わせ通りに頼む。ちょっとコイツ嫌いだからやり返したい)
(私も同じです)
(メイこのチビ嫌いー)
「おい、ニンゲン。その食べ物はなんだ?教えさせてやるぞ」
「私の家で作ってるふつーの果物で桃です。妻達が食べてるのは柿と梨ですが」
ストレイト家では普通だけどヴィティの常識チートを駆使しためちゃくちゃ上手い果物だ。ありがとう農家さんの常識と肥料の常識。
ミラの作った物は出さない。目に入れさせるだけでも勿体ない。
「ねー!それって貴方に付いてったら食べられるの?それなら私付いてくよ!それに貴方私のこと好きなんでしょ?」
入口にいた奴が余計なことを口走る。否定するよりも痛みに備える。あれ?大丈夫だ。
「ねえ私この子駄目だと思います」
「うん!失格!」
「嘘ですぅ。素敵な男性にお似合いの夫婦だから羨ましくて嫉妬しちゃったの!私なんかが割り込めないの知ってるよお!入口でやったのは世界一素敵な夫婦だからついやっちゃたの!ごめんねぇ!」
「ジン。この妖精さん良い子だと私思うわ。連れていきましょう。私達のことよく分かってるもの」
「真実を言い当てたよ!偉い子だね!」
(チョロい)ニヤリ
あっ、騙されるな妻達よ。
「そっちのはジンが口付けたから私のをあげるわ」
「梨もどうぞ!」
「何これ!美味しいなんてもんじゃない!こっちの柿は程よい食感に滑らかな舌触り、溢れ出る甘さなのに後を引かないからずっと食べていられるわ!梨なんて歯ごたえが有りつつふわふわして噛んだら溶けたわ?なんなのこれ!」
どうした?急に食レポなんてして。しかも自分の体積より食べてるけど本当に大丈夫か?いくらファンタジーの不思議生物だと言っても。あっ、2つとも食べきった。
「お、おいニンゲン。おま、お前達とその部外者を連れてさっさと出ていけ」
声震えてるし。言われなくても出ていくよ。予想ではもう少し揺さぶれると思ったけどコイツ1人か。
仕方ない1度屋敷に戻るか。そう簡単に考えていたんだけど。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




