〜12章エピローグ〜
うちの見習いとギルが知り合って暫くしたときの話だ。
新大陸について知りたいから話したいと言ってたホーから連絡があった。
時間を合わせてホーの所へ行くと、アケドラタツクロとギルやモユルとドリーも来ていた。
「向こうのことをこの子達にも教えてよ。どうやら行きたいみたいだからさ」
「俺は反対だ、危険すぎる。世の中強さだけじゃどうしようもないことだってあるのわかってるだろ?」
「そういうの含めて教えてよ。ホーに教えるんだろ?そのついでにさ」
まぁいいか。赤ちゃんいるから騒がしくするなよ。あとエイト達の部屋にいるリッカには近づくな。
「いやいや、ジンは人のことなんだと思ってるの?」
今度の大陸、昔サーシャという迷い人が統一しかけていた。彼女は強力な魔力も強靭な力も持ち合わせていなかったそうだ。
ただ、国を作りたい。その願いを叶えるのにエネルギーを能力と寿命に振り分けた。その寿命は無限ではなく、尽きて死んでいる。
サーシャは自分で何かをするのではなく、人に何かをやらせるのが上手く、この世界で一番進んでいる科学力がそこの大陸にはある。海を超えられる程の武器や船は作れてはいないみたいだけど。
「兄さん。その科学って錬金術みたいな物?」
「魔法を使わないで出来る錬金術よね?」
ミラには良く日本の話をしてるから理解が早い。
色んな種族、友魔は勿論のこと、こっちにはあまりいない妖精族やカーバンクル、魔石がないけど他の生物とは違う生き物も沢山いる。
その色んな種族を纏めて平等に扱い平和を目指していた。問題はサーシャが死んだ後。彼女が目指していた平和とは程遠く、色んな意見が出て割れた。割れに割れた。それが大陸の国となって争っている。単一種族の国や、お互いの短所を補ったり、長所を伸ばせるように手を組んだり。
「その程度なら過保護のジンでもこの子達が行くのをそこまで否定しないよね?」
ああ。必要悪ってやつかな。向こうにもギルドがあって、どの国にも所属しておらず、どの国にも対等に接すれる集まりだ。
何でも屋の傭兵である冒険者ギルドや、物流を管理する商会ギルド。ここらへんはヌイアや栄光合衆国でも似たりよったりだ。電話とか再現してるし、ワープロもあるぞ。情報はそれで管理している。ああ、後でニーナさんに聞いてくれ。
そのギルドを纏める総合ギルド。コイツが終わらない戦争として裏から操っている。向こうは既に戦争ありきの経済なんだ。黒幕が戦争を終わらせない為に動いてる。国は実らない教義のため、兵士は仕事だから、家族のため、一般人はお偉方がやってることだしと知らんぷり、自分に被害が来たときだけ文句を言う。それをギルドがフォローして地位とお金を手に入れる。
「つまり、人助けって言いつつ、どっかの国に肩入れしようもんなら大陸が混乱するし、そんな悪意が渦巻いてる所に行かせたくない。それに変な先入観をホーに植え付けさせたくないから国の名前は言わないけど、もし統一したらポル○ポトみたいになりそうなのがある」
「あの、ジンさん。その人のことよく分かんないですけど……。それじゃあ、戦争の被害が出てる一般の人は助けれないですか?」
ギルガメッシュか。お前日本では現役学生だったんだろ。何故その名前を知らない?
しかし、もう覚悟を決めた目をしやがって。
「旦那様、種族を仲良くって、僕の目標に近いので勉強になるかもしれません」
「勿論旦那様が駄目と仰るなら行きません。でももし許して貰えるなら……」
「私はメイ様に仕えたいので」
「2人共、本当に行きたいならうちと無関係になっても行きたいか?」
「ご恩は忘れてませんし、失礼を承知で言います。行きたいです」
「はい。行った後、ギルさんやモユルと離れたとしても1人でもやってみたいです」
「そうか、それなら2人は今日から出発までアケドラタツクロの家で暮らせ。すぐに行くわけでもないだろうし。おい、そのくらいの尻は持つよな?」
「おーきーどーきー」
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。
久々にポイント等見たら増えていて驚きながらも嬉しかったです。
60という数字は個人的に好きな数字なのでブックマークがそこまでになったので余計です。




