休日
どうやらアンナさんは結婚をするつもりはないらしく、薬を渡したらクールな彼女らしくない不思議な踊りをするくらい喜んでくれた。
なんだろ、好きなゲームで言うとMP減りそう。
(ジンが小学生の時、あの。1晩悩んだ方がいいぜって言われたら、リアルで1日悩んだ挙げ句、夜中に選べないよー!って泣いたゲームのようにですので?)
(なんでそんなこと知ってんだよ!)
(知の積み重ねを舐めたらいけないですので!)
(むしろ恥の積み重ねだよ!まあ、今となっては素敵な奥さん2人共選んだ形になるのかな)
(ヴィティはリメイクしたらお嫁になるですので?)
(ミラに要相談かな)
(ごめんなさいですので)
おっ、アンナさんは正気に戻ったようだ。顔真っ赤にして取り繕ってる。メイド達のことも頼んだしあの3人をアイツの所に連れてくか。
ナサキにどこにいるか確認して勉強中の3人の元へ。
「はい。構いませんが、この間の戦争ならいざ知らず、アケドラタツクロ様の屋敷に行かせるのはやや不安が」
「なに、お互い見習い同士の顔合わせだ。堅苦しいもんじゃない。それにメイド達の教育を信じてるから。ヒストも心配ありがとう」
「失礼しまーす」
「よく来たね。とりあえず座って落ち着こうよ」
「お前達はギルの部屋に、いや。ちょっと俺が先に顔出していいか?」
「どうぞ。そこの廊下出て3つ目右の部屋ね」
いた。ビクッとしてから挨拶されたけど警戒されてるな。当たり前か。
「アイツから聞いたよ。その、なんだ。頑張れよ、あと、息抜きしないと視野が狭くなる。頑張るのと無茶するのは違うからな」
ポカンとしてるギルを尻目に部屋から出る。ドアを閉める直前にありがとうございますと言われた。手を振るだけにしとく。
「どんな風の吹きまわし?」
「俺はやったことの責任は取るべきだと思ってる。だからアイツにキツイこと言ったのも後悔はしていない。
けど、それなら俺が言ったことの責任も取るべきだろ?それに、真面目に頑張ってる奴を頭ごなしに否定する気はないさ。努力、実を結ぶといいな」
畜生。ニヤニヤしやがって。
「そうだ。次行く新大陸の話だけどさ。旅行兼ねてるから仕事の前倒し頼みたい」
「いやー。そのことなんだけど」
そもそも外交官は俺に特殊貴族にするにあたって位置付けに必要だし、神様との約束守るのに丁度いいから作った役職だからコイツの匙加減で仕事が決まるそうだ。
嫁との時間が欲しいからって俺を巻き込んだ仕事もあるとか。まあ世話になってるからいいけど。それを口に出したらまたウザ絡みされそうだから言わないけどな。
「今手掛けてるやつなくたって、ジンの魔製と物作り得意なメイちゃんいればどんな商売しても大丈夫だろ?結構頑張ってるのは嬉しいけど、それに気付かないジンじゃないでしょ?」
そりゃあな。仮に俺達が作った金属を流通させたらダンジョン潜ってる人の収入が減るし、それを使って既存の製品の上位互換なんか作ったらどうなることやら。
なるべく今の経済にダメージ与えないように気を使って、娯楽だったり手の届いていないようなのを仕事としたかったんだよ。その上でうちが独占しやすい物をな。
おっ、ホーから新大陸のことを知りたいって連絡来たな。えっと、日程はまだ先か。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




