やりたいことを始める
お土産を皆に見せたら好感触、食後のデザートだ。マーヤさんにはワインを。ちなみに関節痛や疲労に効く回復魔法を付与してる。
ホーには栄養を消費して身体を回復する効果が付いたマントだ。
ここ魔法は超回復から取ってスーパーケア、と名付けよう。身体を鍛えるのに便利。かすり傷ぐらいまでなら治りは早くなるし、寿命が縮むこともない。
付与魔法は制限さえクリア出来ればほとんどの魔法を付与出来る。この知識も迂闊に広めれない。
「お弁当ありがとね」
「髪飾りありがとうございます!ずっと大切にします!」
ミラには髪飾りを渡したら直ぐに着けてくれた。
何故かこっちを見たまま動かない。
あっ、そうか。
「似合ってるよ。」
えへへ、と言いながら喜ぶミラ。一所懸命選んだ甲斐があったよ。
ニーナさん個人には悪いが無しだ。ホーとの友情に亀裂を作りたくない。その代わりハイオークの肉160kgを渡し、しばらく肉料理に活用してもらう。
さて、お風呂に入ったしやりたいことをしますか。
正直こっちの世界も食事のレベルは結構高い。
マヨネーズ、味噌、醤油、唐揚げ、ポテトチップスetc.etc
どれも開発されてる。食事じゃないけどリバーシ、トランプもだ。
そんな中、未開発の食事に力を注ぐ。そう、換金しなかったゴブリンだ。
塩、味噌、ハーブ、カレー、糠、色んな物で煮込んだり、浸けたりしても美味しくならない。焼くと臭いが酷い。
だが、常識で確認したらやってない方法がある。
そこで俺は低温熟成をやってみる。今日のゴブリンは20匹。1℃~5℃までの5段階に設定し、風も吹くようにした麻袋のアイテムボックスに、
それぞれ解体用のアイテムボックスで血抜きと捌くのを済ました4匹のゴブリンを入れてく。時間の速度は7倍で進む。地球換算でまずは1週間づつ熟成してみる。
これで買った麻袋は6袋を使った。残りは明日の失敗した肉に使おう。更に漬け込んだり薫製をしてみる予定。
ちなみにニーナさんのアイテムボックスを参考に作った解体用の麻袋は、本人の技術に依存するらしく可食部分が少ない。解体の常識通りにやったはずなのに。
魔力が回復したら、鍛練を怠らずにやらなきゃな。
「全然魔力を小さく出来ない」
大きさから計算したら1%くらいしか上がらない。いや待てよ。
暗算検定1級と、1%の利息だったときの雪だるま式の常識
『たった1%でも70回重ねれば2倍の借金になる。そうやって馬鹿から絞るのが俺たちの常識だ』
『まっ、俺たちゃ1パーなんて生易しい金利付けないっすけどね』
『当然だ!まとも奴なら銀行へ行くんだからな。どこにも相手されねぇ奴からしっかり取り立てる!この基本が出来ねぇ奴はうちにいらねぇ』
かなり闇側の常識が聞こえたけど、これで70日で倍になるのがわかった。今は十分な魔力があるから焦らずやろう。
次の日、孤児院の入り口に集合。今日は3人での活動だ。この前の反省を活かし、最初に戦った場所から移動はあまりしない予定。
「ねえミラ。僕の記憶が確かなら弁当って2個しか作ってないよね?いや、パン買うつもりだったし良いんだけど」
「あら?それなら余計なことしたかな?」
後ろを振り向くとニーナさんが弁当を持ったいた。
「ニーナ姉さんそれもしかして」
「ミラが、2つ作るから私には1つを作ってって」
「ありがとうございます!これならドラゴンが群れで来ても勝てます!」
ホーよ、変なフラグを立てないでくれ。それにしてもミラはそういう気遣いの出来る子なんだな。
「行ってらっしゃい♪」
「「「行ってきます!」」」
練習も兼ねて昨日俺が門の方に作ったワープゲートの場所に来た。帰り道用に2人にそれぞれ作ってもらう。
部屋から繋げないのは1人で外に出れないようにするためでもある。信頼と放任は違うのだ。
目的地に着いたので早速魔物をさがす。他の冒険者もいないので、意外と穴場かもしれない。
「よし!いっぱい魔物を狩って孤児院にお金を入れるぞ!!」
やる気に溢れてるホー。
3人での狩りは1/4を孤児院に、俺1人のときは1/3を孤児院に。俺は借金を返したし当然だ。
多いと言われたが国からの援助は少ないし、マーヤさんにはお世話になりっぱなしなので押しきった。
「よし!ミラに交替だ!」
「うん」
将来1人で冒険者をやる可能性があるホーのことを考えて、今日は1人ずつ狩りをする。
魔力が半分になるか、5匹狩ったら交替。
種子島三段打ち方法での狩りだ。もちろん俺は何かあったときのためにスタンバイはしてる。
『長篠三段打ちは後世での創作って説が最近では常識』
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