出産
「ジンさん!お姉ちゃんとシルさんそろそろらしいの!」
「皆で行こう!」
「そっか!ならメイド達にも言わないとな。後はあの子らか」
メイド達は全員参加となった。アンナさんは、ドリーが行くなら他の子も行くでしょうからその時は私も行きたいです。とのことだ。
「孤児院に魔物達来るんだよ、来るんですよね」
「絶対来る。確認するまでもない」
「なあドリー、行こうぜ。行って旦那様とドリーどっちが正しいか確認したみたい」
「ならお前だけ行けよ」
「じゃあモラユがその人達がいい人だったって言ったら納得するの?」
「っ!」
その会話をしてる間に準備を終わらせるメイド達。
「わかったよ!行くよ!でも俺はそいつらと関わんないからな!」
「よく来てくれたわね。ジンは大丈夫だったの?」
「勿論大丈夫ですよ!こんなに大勢ですいません」
「いいのよ。可愛い子も増えてるわね」
「先生!シルさんが!」
マーヤさんは助産も出来るらしい。アケドラタツクロの妻達も手伝ってくれてる。
こういう時男は無力だ。
ジートルドさん達も来てくれた。皆そわそわしてる。
ドリーの目が厳しいがこの空気で何か言うわけでもないし、変に俺も行動してドリーの機嫌を悪化させたくない。
ヴィティとイルカもマーヤさんの所に行ってサポートしてるから余計不安になってくる。
どれくらい経ったんだろう……まだかな……
聞こえた!!部屋の中から皆の歓声と赤ちゃんの泣き声が!
皆で喜びを噛みしめてるとマーヤさんが部屋から出てきた。
「大丈夫よ。健康に産まれたしシルさんも安定してるわ」
廊下で待ってた全員が安堵の溜息をついた。
マーヤさんに回復魔法をかけ休憩してもらう。なにしろタイミング的にはいつニーナさんが出産してもおかしくないのだ。
改装された孤児院には部屋が有り余ってるらしくここに皆で泊まることに。
メイの希望もあってジートルドさんとダリアさんを俺達の部屋に呼んで会話中だ。
「いやー、良かった良かった。無事出産出来たしジン達にも会えたし」
「元気そうで何よりです。ジートルドさんこそ予定はないんですか?」
「いや、それがな」
「その、私って子供作れるの?作れたとして人を襲う魔物が産まれない?」
ああ、そりゃ不安だよな。これ知ってるの俺かアケドラタツクロくらいか。俺のは知識だけでアケドラタツクロは経験則だけど。
本能で動く魔物は自分の分身を作るようになるけど、意思がある友魔の場合お互いの気持ち次第なのだ。
友魔と獣人の間なら人間やエルフは産まれないけど、お互いの特徴はある程度行為時に決定されるから人間に似た子供が産まれる可能性もある。らしい。
アケドラタツクロの子供にヴァンパイアとのハーフで、ほぼ人とほぼヴァンパイアの子供がいるので多分間違いない。
一通りジートルドさんと話したら寝ることに。そういえばモラユ達は大人しくしてるかな?
まだ夜明け前、ニーナさんの陣痛が始まったらしい。
またみんなで集まり待っている。
ん?あの3人バジリスクのアバスさんとクーシーのタロスさんの近くで座ってる、昨日もしかして何かあったか?
産まれた!今度も母子ともに大丈夫だそうだ!
ホーの笑い泣きの声が聞こえる。良かったなホー!
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