ショロと孤児
これでタミキとショロのプレイパークの設置と説明は終わりと。
「あの、すいません。ジン・ストレイト様」
ショロのギルドマスターのジャビザさん。
「どうかしましたか?」
話を聞くに複数の冒険者グループが人語を話す魔物に騙されて殺されたと。その魔物は倒すことは出来たが3人の孤児が出てしまったのでウバリの孤児院と縁のある俺を頼りたいと。
(俺ってそんなに名前知られてるの?)
(当然ですので。フジーラ家と親交があり、尚かつ国王が作った貴族位に任命され、このプレイパークを作った人物がギルドマスタークラスがチェックしてないわけがないですので)
(ジンさんすごーい!)
(でも大丈夫なの?私達友魔の人とも親交あるのよ?)
子供が困ってるので拒否はしたくない。とりあえずその3人と会うことに。
部屋に入ると少年少女が椅子に座ってる。屋台担当3人と同い年くらいか?
椅子から立とうとしたので制止して目線を合わせるためにしゃがむ。
「始めまして。僕はジンだよ。君達の話を聞きに来たんだ」
熊獣人の少年がまずは答える
「俺はモラユ。兄さんは俺らをどうしたいの?」
「まだわからないよ。君達がここでどうにか生活出来るっていうなら家族だけでポロッサに戻るし」
「俺は復讐したい。俺の父ちゃんと母ちゃんを殺した魔物はもういない。けど、魔物は全部殺してやる」
耳がハムスターっぽい獣人の少年だ。ホーと同じ耳だけだからハーフか。
もう1人の女の子は黙って俯いたままだ。耳が長くハーフか純血のエルフだろう。
メイがその子に抱きつく。そうか。そうだよな、メイも同じだ。寂しさから物を作るのに没頭したって言ってたもんな。
「俺も魔物は憎い、けど、俺らの親は色んな種族のパーティーだった。喧嘩もするけど最高の仲間だって言ってた。
俺らみたいのが増えるように差別と偏見を無くすのが夢って言ってたから、俺もそういう冒険者になりたい」
(ミラ、俺らのこと話してもいいか?。メイはその子のこと頼む)
(もちろんです)
(うん。メイとこの子は同じなの)
「もし、君達がうちに来るなら歓迎する。こう見えて強冒険者でもあるんだ。後から拗れたくないから先に言う。
言葉を話す魔物も友達がいる。それが受け入れられないなら引き取れない」
「なんでだよ!そいつ等は俺の父ちゃんと母ちゃんを殺したんだぞ!」
「その人達はそんなことしてない。ここにいる人は、人にも魔物にも色んな種族に嫌な思いをさせられてきた。君の名前は?」
「ドリー」
「ドリーがその人達と仲良くすることも、会う必要もない。ただ、その人達と俺達が仲良くしてるのを許せないなら一緒には暮らせない」
「ちょと厳しすぎない?まだ子供よ?」
あぁ、確かに厳しい。親が死んだばかりの幼い子供に言うことじゃない。
でも、この子の目はただひたすら強さを求めて他は切り捨てる目だ。
何故かそれがわかる。もしかしたらニーナさんが鑑定眼を強化した影響が来てるのかも。
「じゃあ!どうしたらいいのさ!」
「魔物だからとかそういう考えをしなければ好きにしたらいいさ。人々を苦しめる魔物を専門に倒す冒険者になりたきゃなればいい。
やりたい仕事を紹介してほしければ俺の知り合いに頼んでもいい。ただ、ドリーの今見てる道だけは応援出来ない」
俯くドリー。メイの方も話は終わったみたいだ。
ジャビザさんに10等級の魔力タンク2個を渡し、他の街の仕事が終わったら来るので預かって貰うことにした。
「今すぐ決めなくていい。友達と話し合って考えるんだよ?自分が納得出来る道を探して欲しい」
そう言い残しショロの街を後にした。
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