閑話〜皆のこぼれ話〜
〜カサネ様は見ている〜
「何よニヤニヤしちゃって」
「ふん。君か。いや、うちの眷属が最近まで知らなかったことを、さも知っていたように振る舞ってるのが若くて良いなって」
「親バカね。でもそれって知の神の眷属としていいの?」
「いいさ。失敗も成功も全部知に繋がる積み重ねさ」
「ふーん。ヴィティは幸せ者ね」
「おや?ヴィティって名前は認めてないんじゃなかったのかな?」
「ウルサイわね。誰だってミスするわよ」
〜ホーの頑張り〜
「おっ!ホー君今日も魔物狩りかい?頑張るね!」
アケドラタツクロ様だ。最近食べ物やエイトの作ったベッドやタンスを買いに来ては兄さんの近況を教えてくれる。兄さんとは手紙でやり取りするけど、どうしても遠慮しちゃうんだよな。
「はい!今度子供が産まれるんでいっぱい稼いでおきたいんです。ニーナさんの身体がキツくなったら支えたいですし」
兄さん達からはこれでもかというほど赤ちゃんグッズが送られてくる。まだ早いよ。妙に高性能なのは兄さんの知識とメイの趣味だろう。
「ははは。ジンの言ってた通りホー君はフラグっぽいこと言う子だねー」
フラグってなんだろ?
「最近肉の消費が激しいので美味しい魔物を沢山仕留めて来ます!今度は兄さん達の話を聞かせてくださいねアケドラタツクロ様」
それについては申し訳ない!って言われたけどアケドラタツクロ様が買う分なんて負担じゃないですよ!
〜ヴィティのダンジョン報酬〜
言われたですので!
ジンに家族呼ばわりされたですので!!
仕方ないので家族になってあげるですので!
まぁ、ジンには前に一生一緒にいてくれって言われたですので当たり前ですので。
実は猫耳美女に変身する予定がミラ様とメイに潰されたですので。
まぁ、それは無理かなって思ってたですので。
〜冒険者3人組〜
「ねえ、本当にあの少年が居るのかしら?」
「居なかったらまた探すだけよ。あの子は若いし私達にも時間はあるわ」
「といっても寿命の差は大きいわ。なるべく早く見つけることに越したことはない」
「あぁ、その少年達なら仕事も終わったし地元に戻るって言ってたよ」
「えぇ!地元ってどこかわかりますか?」
「そこまでは知らないよ。西の方って言ってたかな?」
「分かりました!ありがとうございます」
「今ならフジーラ家が14ヌイア都市に移動装置付けてくれてるから全部探してくわよ!」
「愛しのエイト様を見つけるために!」
〜メイの結婚式〜
「ひぐっ!ひぐっ!良かったわねメイちゃん。幸せになるのよ」
「メイはもう幸せ!ダリア様ありがとうね!メイ頑張れたよ」
「先生達もありがと!ジンさんの背中押してくれて」
「ふふふ、可愛いメイのためだもの、なんてことないわ。ミラと仲良くジンさんと上手くやるのよ?」
「うん!」
「ジンさんはああ見えて甘えたがりな一面があると思うから、今はメイがいっぱい甘えて、大きくなったらジンさんを甘えさせるのよ?」
「マーヤさん?それ本当ですか?」
「そーよ、ニーナも覚えておきなさい。男っていざというときは頼りになるけど、普段は甘えさせるのよ。そうするのが夫婦円満の秘訣よ」
「「おーー!」」
「マーヤさん。ミラには言わなくてもいいの?」
「あの子は上手くやってるわ。見れば分かるもの」
〜ミラの独り占め〜
「メイ?この際だから聞くけどジンの血を飲んだときどうだった?」
「最高だったの!ジンさんに悪いから言えないけどまた飲みたい」
「そうね。私もそうしたいわ。でも、大事なのはそこじゃなくて、私達以外の人が飲んだら嫌じゃない?」
「絶対ヤダ!」
「ジンのためにも身を守る防具を作らない?2度とジンが傷つかないため」
「うん!」
「それじゃあ今日は私だけの日だから行くわね」
そう言って私はジンと2人きりになるの。メイにも言えない秘密。
「ねえあなた。また日本のこと聞かせて」
ジンの思い出や、向こうの出来事を聞くのが楽しいしの。でも、私は。
「ごめんね、家族や友達のこと思い出させて」
「いや、会えないのは寂しいけど、俺の大切な向こうのことミラには知ってほしいんだ。出来れば向こうの家族にも今のこと伝えたいけどね」
そう言ってジンは私の膝枕で寝るの。丸まりかたがヴィティちゃんに似てる。どっちがどっちの影響かしら。
ニホンの話をした後は甘えてくるこの時間が私のお気に入り。誰も知らない私だけのジンを独り占め。辛い思いさせるジンと、知らないメイには悪いけど、教えるのはもう少し待ってね。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




