説得
話は少し前に遡る。
「という訳で我がヌイアとの交流の為にも栄光合衆国内の交通や物流の改革をお願いしたいのです。勿論私共の技術提供は致します」
「ふむ。ではよろしく頼むと言いたい所、だが話を詰めないといかんな」
「はい。金額や国家間の問題は別の使節団に全権移譲されてます。私がする交渉はどのような改革をするのかと、それによる様々なメリットデメリットの説明、そしてこの改革に反対する派閥の説得が仕事となります」
すると国王ジョージは喜んだ顔をし、いや周りの大臣達も安堵の表情を浮かべている。
「実はの、州知事にそこを収める権力を与えておる。当然じゃな?昔は選挙だったのだが、今は何故かほぼ世襲制になっておる。そこに王が自らそこの内政に口を出すと……」
「つまり、私が州知事をそれぞれ納得させないと空路も魔法による転移も無理だと?」
「これが成功すれば我が国はさらに繁栄する。頼んだぞ」
スクイーズ州
いやぁ。これは俺達から絞りとろうとしてるな。
(ヴィティ頼む)
『手は手でしか洗えない。目には目をヴィティの常識ですので。諦めた感じでメイが言うですので』
いや、知らんがな。長いことサポートして貰ってるけど初めて聞いたぞその常識。
3人で魔力固定した結果、ヴィティの能力が拡張された。
その1、魔力で線を繋いでいれば身体の接触なく頭の中で会話が出来る。
その2、1の状態で繋がってる状態なら2人にも直接ヴィティに知識を脳内に送れる。
そして魔力固定により、ステータス補正や俺の血を飲んだりで考え方や喋り方がちょこちょこ変わってたのが2人共落ち着いた。
いや、無理や背伸びをしなくなった。
「わかりました。そちらの都合を考えなくて申し訳ございません。では私達は他の州知事にも話さなければいけないし身ですので」
そう挨拶し街の外へ。
こういった公の場では大人っぽく話すが。
「ジンさん!メイしっかりできてた?褒めてほしいの!」
なんていうか色々あったせいか、甘え方と話し方が少し子供っぽさが出てきた。頭を撫でると嬉しそうに目を細める。
「しっかりメイは出来てましたよ。今度は私にやらしてくださいね?」
逆にミラはさらに大人っぽくなった。ダリアさんや、アケドラタツクロの奥さんの1人、ヴァンパイアのネラヴァーセさんぽい話し方だ。
でも、話し方と裏腹に今度褒めて貰うのは自分と目に書いてある。
「そうだ。貨幣の交換とか本当に大丈夫なのかな?」
一応アケドラタツクロに電話だ。
「ん?大丈夫。ミレーヌがやってるから。あの子は手綱を握れば小賢しいこと得意だからさ」
誰だ?
「あっ。ジン達は見たことないか。セリーヌとシルの姉だよ。妹を襲って手柄を横取りをやらかして自由結婚なくなった長女」
本当に大丈夫なのか?その人選。
「えっと、ジンさん?私達の仕事の関係者にあのバイクで襲った人がいるのメイ不安かも」
「そうね。でも任せるしかないんでしょ?アケドラタツクロ様を信じましょう」
そうだな。次は獣人単一種族州のスンピーワに行くか。
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




