過去話~マーヤさんの思い出〜
「ねえねえ先生!先生の旦那さんってどんな人だったの?」
最近入った子供の一人、メイが聞いてくる。この子は物作りが好きでニーナの作る椅子や机をよく観察してる。
「優しい人だったわよ。一緒にこの孤児院をやっててね。若いときは冒険者をずっとやってたのも、孤児院を作るためと困ってる人を助けるのが好きだったから」
「本当に優しかったですよ。僕が冒険者になりたいのはあの人みたくなりたいからです」
この子はホーエンハイム。夫に凄くなついてて、10歳になったら一緒に冒険者になるんだ!が口癖だった子。
2か月前にニーナが来てから背伸びしてるうちの年長さん。
「それじゃあ、プロポーズの言葉は?」
「こらこら、皆先生を困らせないの!」
「いいのよニーナ、あの人が二年前に流行り病で亡くなったのは悲しいけど、あの人のことを子供達が覚えてくれるなら喜ぶでしょうし」
プロポーズの言葉を聞きたいミラを宥めるニーナ。この子は凄く働き物で、2か月で子供達にもすぐに好かれたいい子。
ただニーナ、口ではそう言ってるけど貴女、ミラと同じ目をしてるわよ。
「そうね。凄い昔になるけど、こうだったわ【俺は冒険者で色んな所へ行く。俺はお前とそこで旨い食べ物を一緒に食べていきたい】だったわ」
キャーッ!!と歓声が上がる。ほら、ニーナもノリノリじゃない。
「それで先生はなんて答えたの?」
「えぇー、それは恥ずかしいわ」
「先生お願ーい」
「えっと、そうね。お店の料理だけじゃなく、私の手料理も美味しく食べてねって」
もう一度大きな歓声が上がる
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。