秘密道具
数日間ほとんどホテルの部屋にいた。広く不満は無いが国からの使者が来たらすぐに行けるように待っているのだ。準備は抜かりなくやっている。
トントン。
ドアが叩かれる。ミラとメイがニコッと笑うので俺も頷いて返す。
ドアを開けるとホテルの従業員と騎士らしき人が立っていた。
「いきなりすみません。私は国王の遣いです。先日の大きな3体のアレを見た国王が貴方達に興味を持ち、謁見をしたいみたいです。長く謁見出来るスケジュールをいくつか持ってきたのでサインをお願いします」
俺は騎士にお礼を言って、1番近い2日後にサインをした。
「今更だけど、どういう交渉するの?」
「向こうの出方しだいだけど、貿易は二の次で人と文化の交流がメインなんだ」
何しろ迷い人は適正を持った人しか来ない。その適正は異世界転生やエネルギーだけではなく、世界を滅茶苦茶にしようとか、世紀末な力が法律だ!みたいな思想を持ってれば選ばれない。
エッゾと栄光合衆国は、そんな迷い人が国に関わってるんだから異文化交流しても問題ないだろう。
こっちの人が技術等を発展させる分には神様も寛容だ。
実際戦争で滅んだ国や統一させた国があるくらいだから。
アケドラタツクロが言ってたな。清過ぎる所に生き物は住めないと。貴族にだけ特権与えるのも国を動かす者の当然の権利だ。だっけか。多少の自己利益は黙認してたもんな。
そうして2日後
「で、そなた等の意向は分かった。その使節団とやらは来るのにどれくらいかかるのだ?」
「はっ!移動だけなら5分とかからないかと」
周囲にざわめきが起こる。当然だ、5分なんて普通にしてたら謁見の間から城の入り口にさえたどり着けない。
「静まれ!手紙によるとこの者達はちょっとばかし非常識な存在じゃ。この手紙に書いとるわ、こ奴らが出来ると言ったことは簡単に出来ると」
本当に静まりかえった。こういう時は大臣か軍の偉い人が力を見せろ展開だな。
(非常識はジンだけですので!そしてテンプレ展開を語ってその通りになったことあるですので?)
確かに疑問の目が向けられてる。けど王様の手前言えないか。仕方ない。
「あの、失礼を承知で発言させて下さい」
「許す。申してみよ」
「この中で勇気と実力に自信がある方がいるならエッゾにある私の屋敷まで行きませんか?」
また騒ぎが大きくなった。これには王様も対処出来ていない。が、
「まずは手段を見せてくれ」
メイにアイコンタクトをする。
ドアをアイテムボックスから取り出しながら
「ワープゲートォー」
よし!似てる!オリハルコン辞書で見せた通りだ!○○○もんの常識って、全部の原作とアニメと映画見て、出て来た道具と全キャラの名前が言えるのが常識で○○○もん好きって言える最低ラインらしい。
物凄い量の知識になったのでオリハルコンを使った。
いや!俺よりずっと非常識だよそれ!
そして王様の目がキラキラしてる。あっ、国王のガードが引っ張り出されてる。
「誰もいないようなので私が行くしかないな仕方あるまいあっ今から名乗り出ても遅いぞ言うなら我より先に言わなんだ過去の自分を恨めでは早速行こうではないか異邦者ジンよ!」
一息で言ったよこの王様。それじゃあ行ってみようか!
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拙い文なので誤字脱字多いと思いますが報告等あれは対処します。




