カウンティング
「ジンは異様にカードゲームが強いですので!」
「いや、そりゃあ故郷で散々やったから」
時間は2時か。そろそろ寝るか。2人共眠そうだな。
「片付けて寝よっか?」
普段はベットだけど流石にこの流れは雑魚寝だろう。
布団を3つ敷くミラ。ん?ミラが端っこだと俺はどこで寝れば?
あっ、メイも端っこだ。残るは真ん中か。
真ん中の布団に入り仰向けになってるジン。ふと、ミラが片方の手を握ってきた。
「おやすみジン。メイもおやすみ」
(お願いジン。変なことだと思ってるし我儘なの分かってる。メイとも手を繋いで)
(えっ?だってそれ浮気だしメイにしたらセクハラ)
ダンジョン攻略辺りからペンダントのペナルティはほぼ無しにしてあるので大丈夫だが、それどころじゃないジン。
(私もよくわかってないの。とりあえずジンが嫌じゃなかったらお願い)
(男らしく握るですので!もう破れかぶれですので)
わけわからない状況に色々怖くなり目を瞑ってメイの布団にそっと手を入れる。
(えっ?もしかして俺浮気した男としてミラに捨てられるの?)
(違うの!そんなことしない!)
(メイ触ったですので!)
とりあえず自分の気持ちがどうか考えるミラ。当然考えがまとまるはずもない。
「とりあえずこのまま3人黙って寝とくですので!」
「「「寝れるか!」ないよ!」」
状況が膠着したため3人に睡眠魔法をかけて無理矢理眠らせるヴィティ。何も抵抗なく眠る3人。
「さて、どうなるですので」
「おはよう……」
「「おはよう……」」
「えっと、ミラ。俺の勘違いかも知んないけど、メイって、いや。ミラの考えを聞きたいんだけど」
ミラと2人で話すことにしたジン。自分のこと好きなの?と自意識過剰な質問は恥ずかしくて出来なかった。
「えっと、どこから話たらいいかな?」
ミラは最初から話した。ジンが来た次の日からは自分だけじゃなくメイも気になってたこと、それが分かって焦ってたこと、結婚したあともメイの気持ちが変わらなかったこと、それから先も色々話した。
自分がアケドラタツクロの家庭を見て重婚の見方が変わったこと
そして今、自分が重婚を許せるか許せないかわからないこと。
「ごめんなさい。ジンさんが盗られるの嫌だし、でもメイとならって少しでも考えてごめんなさい。
メイのこと好きなのに嫌いになりそう。私どうしたらいいの?」
「そっか、俺の方こそ気付いてやれなくてごめん。俺の故郷は一夫一妻だし、ミラ以外の人ととなんて考えたこともなかった。
今は俺にもどうしていいかわからない。だからさ、メイに今は少なくとも女性として見れないことは伝えるよ。
もし、それでも旅をメイが続けたいならミラが一緒にいるか決めたらいいさ。俺絶対ミラを好きでいるから、心配しないで」
「もし、仮に私がジンさんとメイとの重婚許したらどうします?」
「今は絶対にしないよ。少なくとも女性として見れないのに結婚したら皆が不幸になる」
「わかりました。もう1度メイと話すからジンさんもメイと話してください」
部屋を出ていくミラ。そしてヴィティに尋ねるジン。
(結婚したら他の人に惹かれないし、惹かれなくなるんじゃなかったのか?)
(魔力ではの話ですので。そもそもマクヤリでの酔っ払いやポロッサでのアイツらはミラ様に惹かれたですので)
(それだけミラが魅力的だったんだろ?)
(ジンにもメイ的には魅力あったんですので。蓼食う虫も好き好きですので。まあ、2人が結婚しても他の人が惹かれやすくはなってるですので。ミラ様とジンは魔力の固定は完全にはなってはいないですので。これはジンが選んだことですので)
(じゃあ、また俺のせいなのか)
(それは違うですので!夫婦の問題は2人の問題ですので!ジンのそれは行き過ぎるとミラ様寂しがるですので)
そうして俺達はもう1日を使ってこれからの話をしてった。
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