奴隷商
突然声をかけられ驚く3人。
(お揃いのアクセサリー着けた女性以外の女の子を連れてればハーレム野郎かなにかと思われて当然ですので)
それもそっか。こっちは一般の重婚もあるし、エッゾの奴隷ギルドとは違う、本当の奴隷商いるもんな。
ジンにしがみつく2人。それを見て奴隷商は無理そうだなと悟る。
「すいません!妻と妻の妹なんですよ。大事な家族なんで!」
「おう、そりゃ悪かったな!2人とも大事にしてやりなよ!」
(奴隷商だけあってすぐにメイの気持ち気付いたですので)
「さっきは驚いたね。こっちってあれが普通なの?」
「あぁ、犯罪したり借金した人達は人権を剥奪されて半物扱い。いや、ペット扱いか。売りに出される」
「兄ちゃんさっきはありがとう!」
「そういえばどこに向かってるの?」
「この国の雰囲気見つつ、アケドラタツクロに頼まれた交易を国に持ちかけようかなって」
今度は神様からエネルギー回収大使と、外交官としての大使を任されたので役目を果たそうとしてるのだ。
異文化交流でもエネルギーは発生するので一石二鳥である。
ちなみにこれに任命されたことにより、ヌイアに特殊貴族という新しい立場が出来て、自分が重婚可能な立場になったことをジンは知らない。
「本当はワープゲートを改良したのを両国に置くつもりだったけど、海域を決めて海産物も特産品にした貿易もありかもな、そうしたら船が必要だ」
「船!メイはムロオニの船より強力なの作りたい!」
ジンに抱きつきそうになったのをミラに止められるメイ。
この世界は魔物大陸とダンジョン深部を別にしたら海の方が強力な魔物が多い。ムロオニの漁師ですら遠洋漁業が出来ないほどに。
シーサーペントなんて海では雑魚なのだ。ムロオニに現れたのは縄張りがなく魔物のいない海域に逃げて威張ってる、補欠のサッカー部が授業でイキるような感じだ。
「とりあえず魔物の強さを見つつ王様がいるところを目指そっか」
「うーん。強さはマチマチだけど、割と食べると美味しい魔物が多いな。土地柄か」
「美味しい魔物が多い所に人が集まったとも考えれるですので」
しっかり食事してアイテムボックスに入れてそんなことを会話する2人。
実際はヴィティの方が正解である。
解体はメイに任せである。
「道中色んな冒険者を見かけたけど、皆パーティーを組んで役割分担してるのが普通なんだな」
「エッゾと違ってこっには魔物専門の人達が多くて、1人で戦うのは不得意ってこと?」
(ん、というか、MMORPGぽい戦い方なんだよな。特化型の集まりというか。首都に行ってみないとわからないけど、この強さなら海を越えるの無理そうだ)
「そうだね。まあ、俺達も魔物狩りばっかりだから人のこと言えないけど」
結局冒険者ランクを上げないまま海外に来てしまったのだ。つくづくテンプレに縁がない。
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